雨の第32回サロマ湖100㎞ウルトラマラソン走る 湧別町〜佐呂間町〜北見市
ウルトラランナーズクラブ(URC)さんのご好意でサロマバスツアーに参加させて頂き、前日の夕方にスタート地点の湧別町に到着し会場の下見をし旅館入りしました。
当日は朝の2時に起床し身支度をし、3時に朝食を取り4時にスタート地点の会場入りをしました。
スタート地点では同じく出走するチーム200㎞の仲間と記念撮影。
徐々に雨脚が強くなり寒くて震えがきます。天気予報は想定外のほぼ一日雨で走りたくないという気持ちのまま5時スタート。
事前に序盤は6分/㎞、中盤50㎞から6.5分/㎞、後半75㎞から7分/㎞と決めていたもののストレスの無い5.5分/㎞で20㎞を通過。思いのほか脚が重く調子が上がらないため6分/㎞に落とし様子をみるも35㎞地点では脚が前に進まなくなる。走れて60㎞地点位までと思う位かなり厳しい展開。
想定外の1つ目は降りやまない雨と強い風で手が痺れ身体がいうこと利かなかった点。
2つ目は雨水による路面冠水で水たまり避けながら走り、時には水たまりを漕いで走らなければならない場所が多く体力奪い、両足に水膨れができ痛さに耐えながら走らなければならなくなった点。
3つ目は寒さのためかトイレに寄った回数が予定の2回が6回になり数キロごとのトイレはどこも並びタイムロスが想定よりも35分も長かった点。
とにかく人の体は危機を感じると行動抑制のために必要以上に苦痛を感じるようにできていると言われているため、とにかく走ってる最中は一貫してポジティブ思考に徹した。
「炎天下の日でなくてラッキーだった。」「トイレの待ち時間が多いおかげで足を休ませることができてよかった。」「もう半分の50㎞まできた。」「こんな経験しようと思っても出来ない。最高に幸せ者だ。」そんなことを考えて走る。
今回は制限時間13時間に対し11時間以内で走るという目標を掲げていたためこれがまた大変でもあり面白かった。残りの時間数を計算しながら食事の時間や走る速度を決めて行く。
11時間も走り続ければその中でも調子が悪いときや良い時間帯が訪れる。悪いときは粘り調子が上がるまでずっと我慢。良いときはスピードを出し過ぎ後から失速しないように逸る気持ちを抑えスピードをキープしずっと我慢。
水分や燃料補給も計画的に行う。100㎞では7000キロカロリーが消費される。人は2000キロカロリーを貯蓄していると言われるのでそれ以外は脂肪を燃焼させエネルギーに変える特別な術を持っているか、若しくは口から摂取するしかない。
今回の秘策は唯一54㎞地点の預けた荷物を受け取れる場所でスマホに入れた音楽を聴きながら走ることだったのに入れ忘れる..
その後5時間以上も走るのに気を紛らすものがなければ脚の痛みや寒さ、空腹でリタイヤしてしまう。
そう思い幼少時代からの出来事を順を追い記憶をたどることにした。一つずつ丁寧に思い出しながら走る。
親、姉妹、友人達への感謝の気持ちでいっぱいになり涙がでてきた。ゴールしたなら少しは喜んでもらえるだろうかそう思うとまた涙がでる。
予想通り70㎞からは本当に厳しい道程。もう走れないと思い立ち止まればもう一歩も進めなくなくなる。体力を超えた気力との戦い。完走する明確な理由が無ければ走り切れないレベル。
80㎞地点から約16㎞区間は折り返しとなるため仲間達とすれ違うことができる。すれ違うたびに元気と勇気をもらう。ひとりじゃない。みんな同じように苦しい。ゴールして喜び合いたいと強く思う。
ゴール手前でチームのタスキを手渡されそれを高々と上げてゴール。
感動というよりも長いレースの解放感しかない。もうウルトラは走らない完全燃焼した。思ったのはそれだけ。
それより仲間達はゴールできるか心配で制限時間までゴールで待つ。みんなのゴールを見ている方がよっぽど感動した。
最後に今までサポートして下さったURCの皆様、勇気をくれたチーム200㎞の仲間の方たち、走る理由と時間を与えてくれた会社の仲間達、文句も言わずに洗濯などしてくれた家族に心から感謝します。
ありがとうございました。
【結果】
- タイム(グロス) 10:58:36
- タイム(ネット) 10:57:47
- 総合順位 392位(1536人中)
- 45〜54才種目別 160位(602人中)
【全体】
3236人/2311人 71.4%
追記
大会の翌日はゴールの喜びとそれ以上の悔しさが沸いてきました。
来年はウルトラランナーの夢でもあるサブ10(10時間以内)に挑戦しようかなと考えています(笑)
「苦悩というものは前進したいという思いがあってそれを乗り越えられる可能性のある人にしか訪れない。故に苦悩とは飛躍。」