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油圧ショベル0.7m3(20t)用のバケットクラッシャーの騒音値は規制値範囲内か

2016年1月9日
0.7m3クラスの騒音、振動試験を行い何れも試験結果が良好であった。

バケットクラッシャーはジョークラッシャーともいい、古くから鉱山や採石場などで使用されている。これらの破砕はそれぞれ対向して動歯と不動歯が配置されている。動歯は、不動の歯に向かいほぼ鉛直に上下する。この上下する偏心は20mm以下程度となっている。粒度の調整は断面から見ると入り口から出口に向かい扇型となっており、出口側に行くに従い狭くなっており出口側の口の開きで粒度調整を行う。例えば0-40mmの砕石を製造する場合は出口の開口寸法を35mm程度とする。

このジョーの破砕方式は動歯の鉛直運動は1分回に260〜300回であり、この機械の運動自体では騒音は発生しない。バックホウのエンジン音位のものである。
騒音の発生は、コンクリート塊を投入し破砕する際の圧れつ時に起きる。硬いものの場合は比較的高音とはなるが打撃破砕ではないので騒音値も低い。
このことにより、バケットクラッシャーの製造メーカーにより騒音値や振動値が変わってくるということはほとんど無い。あくまで破砕する物に起因する。

試験は、400N/mm2中高岩で計測している。コンクリート塊よりも2倍程度圧縮強度が高く破砕音も大きくなる。
01_5m地点_1
02_5m地点_2
06_30m地点_2
07_測定機器_1
08_測定機器_2


騒音試験

(1) 目的
本調査は、バケットクラッシャーによるコンクリート破砕作業時に発生する騒音レベル及び振動レベルを把握
することを目的とした。

2. 調査方法
(1) 騒音レベル
JIS Z 8731(1999)「環境騒音の表示・測定方法」に規定された事項に準拠し、作業中の騒音レベル
の測定を行い、時間率騒音レベルL5 値(騒音規制値と比較するための値)を算出し規制値との比較を
行った。
1 回の測定は最低10 分以上とし、測定データは騒音計のメモリーカードに瞬時値を記録し、管理ソ
フトにて解析を行った。

3. 騒音測定結果
1. 5m地点―1回目(L5) 74db、2回目 74db、3回目 72db、平均 73db
2.15m地点―1回目(L5) 68db、2回目 67db、3回目 66db、平均 67db
3.30m地点―1回目(L5) 62db、2回目 62db、3回目 61db、平均 62db

以上試験結果から、いずれの地点に於いても騒音規制値85db(L5)を下回っているこを確認した。