今年初レース 2020テイネトレイル33km(手稲山 / 奥手稲山)〜後編〜
当日は雨予報。スピード勝負から総合的な勝負の比重へと高まるため天候が荒れ、足場がぬかるむ大会は自分に優位と思っている。懸念は2週間前のスピード練習での肉離れ。3日前にようやく5㎞を6割方の速度で走れるようになった。それまで安静に努め、整骨院で針治療をしながらスピンバイクを漕ぐ日々に耐えてきた。また不足部分を補うため1度コースの下見をし、今出来ることに集中する。
昨年もこの時期にシンスプリントとなり30日以上、まるっきり走れなくなりスピンバイクを購入し毎日30km漕いでいた。怪我明けの10日後のハーフマラソンで自己記録更新をし、その一か月後にはフルマラソンで一つの目標だった2時間50分切り(Sub50)を達成した。この時の経験は今では自分の財産となっている。
「日々の小さな努力は揺るぎない力となっている。自分を信じるのみ。」
ただ今回は問題がこれだけで済まなかった。
受け付け開始時間の1時間半前に愛車のプリウスで自宅を出て国道を3㎞走った時に事故が起こった。トンネル前の右カーブ手前。対向車がセンターラインを割り突っ込んでくる。間一髪、前方部の衝突は避けたが側面から右後ろに70km/h以上の速度で激突され双方の車は大破した。19才の居眠りが原因だった。運転席側面のエアーバックが開いたためサイドガラスに直接頭を打つことは無かったが..
気持ちの整理がつかないままどうにかスタートラインに並ぶ。一方的な相手の不注意でこれまでの思いを無にされることだけは我慢がならない。
小雨の中スタート
密を避けるため、5名ずつ30秒の間隔を空けてスタート。
このコースは下りと上りのメリハリが割とあり、上りでの差はあまりつかないことから下りで如何にがんばるかが鍵とみていた。スタートからスキー場を3㎞ちょっと上ると8km弱の下りに入る。
下りを終えると平和の滝の登山口入口まで約3㎞アップダウンが続く。ここは下りは傾斜が強く道が狭く足場が悪い。ここが一番気を遣う場所だ。ここを過ぎると手稲山山頂手前約2㎞から始まるガレ場で心拍はピークに達する。ここに来るまでに何人抜いただろうか。スタッフに先に何人いるか聞くと1人と言われ俄然力が湧いて来る。
山頂で1名交わしラスト10km。ここは16km部門のコース上で緩やかな下りと上りで森林を味わえる好きなコース。
6㎞手前で1人に交わされたが、ふくらはぎが痛み速度を上げることができない。それでも最善を尽くし最後まで走り切った。
ゴール
自分との闘いが終わった。
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