ハンマーナイフモアのオーバーヒート対処法をまとめました。
当社で経験からのトラブルシューティングです。
今回はオーバーヒートについてです。現場でこの症状が確認された際は慌てず、順を追って対処していきましょう。
①フィルター、エレメントの目詰まりや汚れを確認。
・フィルター交換、清掃をする。
↓ 問題なし
②ラジエター、オイルクーラーの周辺に草やゴミなどが詰まっていないかを確認。
・周辺の草やゴミを取り除く。
↓ 問題なし
③ラジエターコアが草等で見詰まりしていないかを確認。
・ラジエター外部の清掃を行う。
↓ 問題なし
④クーラントの量は不足していないか、また劣化していないか、希釈が濃くないかを確認。
・希釈が濃い場合は冷却に影響を及ぼします。
・不凍液:冷却水の割合は最低気温が
-25℃の時 不凍液:2.3Lに対し水:2.8L
-10℃の時 不凍液:1.5Lに対し水:3.6L
を目安として使用ください。
↓ 問題なし
⑤ファンベルトの緩みはないか確認、オイル交換はされているかの確認。
・ベルト中間部を親指で押したわみが10〜15mm程が良好な状態です。
↓ 問題なし
⑥現場で使用中、傾斜角度の急な場所で連続作業をしていないかを確認。
以上は外観から即点検できる箇所です。故障についてまずは上記6点を疑ってみましょう。
この機械を使いなれている方もつい見逃してしまう部分もあるかと思います。
上記6箇所の点検・対処をしても症状が収まらない方は以降⑦となります。
⑦ラジエター内部にサビやクーラントの劣化による詰まりやラジエターからの配管に詰まりが発生していませんか?
↓ 問題なし
⑧ウォーターポンプへの配管中にあるサーモスタットがついていますか?外しても動作に問題はありませんので、オーバーヒートが頻発する場合はこの部品を外しましょう。
サーモスタット部品
ZHM1510用パーツリストから抜粋 #22番がサーモスタット部
①〜⑧までの間で症状一向に改善されないようであれば、エンジンやウォーターポンプの故障が考えられますが当社でも経験上ほとんど実例のないケースです。ただ、無いとは言い切れません。この修理は時間、費用ともに少し面倒なものとなってしまいます。使用を一時中断し設備のある工場へ入れる事をおすすめします。
⑦番以降については現場での対応が難しい作業となります。
以上がオーバーヒートに関連する点検事項となります。
最終段階まで症状が改善されない場合などお気軽にご相談ください。