ワタナベ当事物ホイール オーバーホール修理
半世紀近く昔のホイールで、この状態ですから、そう考えると程度良好なのではないでしょうか
これを元々のオリジナルに近い状態へ戻します
まずは剥離し素地を作ります
普段は剥離後にサンドブラスト研磨、アクションツールでのハンド研磨、バレル粗研磨をかけて入念にベースを平滑に仕上げますが、当事の鋳造砂型肌を無くしてしまうと
今回のコンセプトの意味がなくなるので、サンドブラスト、バレル粗研磨少々のみにします
ディスクとインナーの塗装も、パウダーコート膜厚が厚く、当たり前に塗装すると
鋳造痕まで埋めて平滑にしてしまうので、テクスチャー系(砂肌)のパウダーで
薄めに塗装します
焼き付け後です
砂肌、鋳造砂型痕も残っています
センターボア入り口と内壁を切削肌にします
最後にアウターリムをダイヤモンドカット(クリアーレス)加工で完成です
リムのダイヤモンドカットは、当事の鋳造ですので、針で刺したような鋳造痕が
出るのは避けられません。
これをバフポリッシュにすると、鋳造痕も出ずにポリッシュ可能ですが、
バフポリッシュとダイヤモンドカットでは輝き方が全然違うので、オリジナルに拘るのであれば
今回程度の鋳造痕ならこのままダイヤモンドカットの方が良いです。