ロンシャン 大手術でフルO/H修理
かなり状態は悪いです・・・
今回は色々と問題が重なり、大手術になりました
本来スポーク表面はダイヤモンドカットですが、4本中1本にディスクに修正不能な歪みがあり、
精密3D旋盤加工であるダイヤモンドカットはそもそも出来ません・・・
また、スポーク表面の腐食を出来るだけハンド研磨で削り落とすためにはリムが邪魔になります。
そこで、本来溶接で付いているリムの溶接部分を旋盤カットして分解して作業する事にしました。
ディスクとインナーリムの状態にし、先にスポーク間のブラック塗装をします
スポーク間のブラック塗装を済ませてから、ディスク表面をブラッシュドの要領で削りながら
出来るだけ腐食の浸食を削り落とします。
仕上げは薄くペーパー目を残し、ダイヤモンドカット近似に見えるようにします。
クリアーはパウダーコートですと、侵食痕から沸きが出ますので、ウレタンクリアーで閉じます
アウターリムはBBFバフ仕上げ後にさらにバレル仕上げ研磨にかけて調鏡面に仕上げてあります
侵食が酷い部分は残ります
溶接にて組み付けて完成です
上の段が再溶接痕です
当初のご希望はインナーはブラックでしたが、このような大手術になってため
ブラックに塗装すると溶接できなくなるため、素地の磨き仕上げに変更にしました
ナットシート面のブッシュは新品に打ち替えました
スポーク表面もあれだけ腐食が酷かったですが、何とかほとんど除去しました
が、やはり多少は残ってしまいます
リムも特にフランジナット部分の侵食が酷いです
かなり酷い状態でしたが、パッと見は見違えるようにはなりました。
1本のディスクに歪みがあり、全体になんとなく振れは出ます。本来はアウトと判断しますが
ホイールの価値から簡単に諦められるホイールではないので、ご了承の上の施工になりました。