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BBS RSをリム交換で16インチ→18インチ&バレル研磨にてオールポリッシュへカスタム

2020年5月16日
BBS RSの16インチです。



トリプルステップリムへの交換で、16インチから18インチ化と、114.3/5を100/5へPCD加工、さらにバレル研磨にてオールポリッシュへカスタムご希望で、福島県よりご依頼いただきました。

現状のサイズが、アウターリム0.5+ディスク0.5+インナーリム6.0の7.0j、これを16→18のトリプルステップリムの、アウター3.5+ディスク0.5+インナーリム6.0の10.0jに変更します。

オフセットは元々が+30で、リム交換により-8位になりますが、今回のディスクのバックパットは逃げがあるタイプで、オフセット加工時にバックパットが平面になるまでスライスするため、スライス分約14㎜位が加算され、最終的なオフセットは+6前後になる見通しです。

リバレルリムは主にアメリカ生産で、早い時だと1ヵ月程で入荷しますが、遅い時ですと、2ヵ月、それ以上かかる時もあります。

先に16→18のリバレルリムを発注を済ませ、入荷までの間に他の出来る作業を進めておきます。


まずは、3Pを分解で、PCD加工を済ませます。

今の穴と穴の間に新規で100/5を穴開けするため、逃げの有るタイプは、平面になるまでスライス必要があります。




114.3→100になるため、センターの柱に穴が近くなり、そのままでは普通のナットが使えませんので、普通のナット・ソケットが使えるように、ソケット分のザグリを柱に入れます。




次にディスクのポリッシュ加工を行います。

1Pホイール丸ごとポリッシュや、2P3Pのディスクのポリッシュ加工は、バレル研磨機にかけてポリッシュに加工をしますが、塗装を剥離してそのままバレル研磨にかけたところで、綺麗なポリッシュにはなりません。

入念な下地研磨を施してからバレル研磨にかける事で、綺麗な鏡面ポリッシュになります。

ディスクのポリッシュは、ウインドウ(メッシュの中)も下地研磨を施してからバレル研磨にかける事で、隅々まで鏡面ポリッシュになる3Dポリッシュと、ウインドウ内は下地研磨施さずに表面のみ下地研磨を施してバレル研磨にかける事で、ウインドウ内は鈍い光沢に、表面は鏡面になる2Dポリッシュとがあります。

両者で仕上がり感や費用も変わりますので、ユーザー様のご予算や仕上がりイメージ等をお聞きしながらベストな方法をご提案します。

今回は、2Dポリッシュになりましたので、元の塗装を剥離し、ブラスト研磨後にウインドウ以外の表面を下地研磨します。

この下地研磨の良し悪しが最後の仕上がりの良し悪しに直結しますので、一番重要な作業で、一番時間がかかります。



下地研磨完了後に、バレル粗研磨へ投入します。



最後に満を持してバレル仕上げ研磨へ投入します。

ここまでの各工程がしっかりなされていれば、各工程1発でここまで光ります。

BBS RSは、素地が良いので、ウインドウ内の下地研磨をしなくても、ある程度光ってくれます。




ワッフルプレート、6角キャップも同様に進めます。




ポリッシュ後のクリアー塗装有り無しはご希望に応じて選択可能です。

選択基準としては、鏡面の輝き重視はクリアー無し、メンテナンス性重視はクリアー有りです。

ただし、クリアー無しは鏡面感は綺麗ですが、無垢素地肌のため、酸化により徐々に白濁りしてきます。

酸化白ボケはDIY手磨きで復活はしますが、維持するには手間はかかります。

一方クリアー有は、クリアーが保護膜になるので、酸化白ボケはしませんが、いずれはクリアー膜の下に水分が混入し、白錆びが出てきます。

RSのように、リムを直にピアスで締め付けるタイプは、ピアスがクリアー塗膜に食い込んでいるため、ピアスボルト周辺から白錆びが出て来やすいです。

以上のように、ポリッシュのクリアー有り無しはそちらも一長一短あります。

詳しくはホイール鏡面ポリッシュのクリアー塗装有り無しの比較/手入れを参照下さい。

今回はクリアー有りを選択されましたので、パウダーコートクリアー塗装を行います。






ピアスボルトは再メッキをします。

元々がクロームメッキで、錆がなく汚れているだけであれば、洗浄で綺麗に出来ますが、錆がある物、元々がクロームメッキではなく梨地の物は洗浄をしても綺麗になりませんので、ご希望により再メッキ加工は出来ます。




リバレルリムが入荷しました。

16→18トリプルステップアウター3.5インチ



16→18トリプルステップインナー6.0インチ



アウターはバフ磨きの状態で入荷しますので、そのまま使用でも問題ありませんが、バフ目や擦れ跡等はありますので、入荷後に自社にてバレル仕上げ研磨にかけ、綺麗な鏡面にします。

アウターリムもクリアー有りを選択されましたので、パウダーコートクリアー塗装を行います。




インナーは素地無垢の状態で入荷で、今回はブラックをご希望されましたので、脱脂洗浄後にブラックをパウダーコートです。




最後に組付けをして完成となります。









今回はリム交換、バレル研磨でのフルポリッシュ加工、PCD加工もですので、イメージ的にはホイールを作る、と言うイメージですので、そこそこのホイールであれば新品で買える位のコストがかかっておりますが、ここまで行くと金額の問題ではありませんね。