トヨタ2000GT純正マグネシウムホイールをシャンパンゴールド塗装
半世紀以上昔、しかも耐食性の悪いマグネシウムホイールなので、状態は良いはずもなく、今回綺麗にリフレッシュご希望で、群馬県よりご依頼いただきました。
マグネシウムホイールはアルミホイールのように剥離剤で剥離すると、素材が浸食されるので、マグネシウムホイールの専用剥離として外注で剥離をします。
剥離から戻り、自社にて側面とリムは回転研磨で素地を整えます。
表面デザイン面は形状的な事もあり、研磨出来ません。
また、当時の砂型肌を残すためもあり、変に手は掛けません。
塗装前に、化成処理をしてから素焼きを行います。
元々塗膜が乗っていない部分は、特に腐食浸食が激しいです。
本番塗装前に、マグネシウム専用のプライマーをパウダーコートします。
元々はガンメタでしたが、レプリカを1本お借りし、レプリカと同じような感じに、と言う事で、レプリカはシャンパンゴールド系でしたので、まずはシャンパンゴールドをパウダーコートします。
焼き付けて一旦硬化させます。
センターの窪みとリムをシルバーにします。
レプリカはアルミで、センター窪みとリムは切削になっておりますが、マグネシウムは切削素地を仕上げに出来ませんので、塗装でシルバーにします。
マスキングで仕切って溶剤でシルバーを塗装しますが、最後はパウダーコートのクリアーで閉じるため、普通のウレタン塗装では、パウダーコートの焼き温度200℃には耐えられません。
そのため、耐熱性の高いガンコートと言う塗装でシルバー塗装を行います。
最後にパウダーコートクリアーを丸塗りします。
もう一度焼き付けて完成となります。
レプリカは、半艶の艶感でしたので、似た感じで半艶クリアーで仕上げております。
マグネシウムは耐食性が弱く、古い物は大概腐食浸食が酷い物が多いですが、パテ等を使うとマグネシウムに対して後々悪さをするので、研磨出来る部分、研磨をしても肌感的に影響無い部分は、研磨で浸食跡を可能な限り緩和させますが、浸食跡は基本そのままになります。