ポルシェマグネシウムホイール 陽極酸化ベースでの再塗装修理
このホイールも入庫率が高いホイールです
ウレタンで再塗装されているような・・・
怪しい塗装浮きがあちこちに・・・
マグネシウムの場合は、こう言った状態の物がほとんどなので割り切れますが
今回はマグネシウムのリフレッシュ再塗装において、最高レベルであろう方法での再塗装です。
まずは、塗装の剥離ですが、マグネシウムに対して剥離剤での剥離はご法度ですので、
専門の業者さんに外注しての剥離となります。
素地の状態はこんなですよ
ほぼ全面がこのように浸食されています
プライマーで埋めて研いでを繰りかえり浸食痕を平滑にする方法もありますが
今回は範囲も広く状態も悪いので、削り落とします
それでも部分的に残ってしまう箇所はあります
そして今回「最高レベル」と言った工程はこの工程です。陽極酸化処理です。
俗にアルマイトとも言われますが、マグ素材の場合は陽極酸化と呼ばれます。
マグネシウムはすぐに腐食してしまうので、対防食として陽極酸化皮膜は効果的な皮膜処理です。
次にマグネシウム専用プライマーの塗装
プライマー肌を研ぎます
パウダーコートシルバー
カラー名「ポルシェシルバー」です。ポルシェOEMホイールの専用シルバーになります
カラー名ポルシェシルバーですから、OEMと同じシルバーの色味です
アルミであれば、これにパウダーコートクリアーで完成に出来ますが
マグネシウムの場合は、パウダーコートクリアーは硬化温度が高いため
塗膜が発泡する場合があります。ベースの腐食が酷い場合は、まず間違い無く発泡しますので、
一旦足付け研磨をし、硬化温度が低いウレタン塗装にします。
仕上げのウレタンシルバー塗装
焼付けし、完成です
マグネシウムのリフレッシュ再塗装は、特別手抜きをしなければ、工程も工期も
長い道のりになります。
仮にアルミでこの内容でしたら、5年いや10年、半永久?と言っても良い位の
耐久性はあるはずですが、マグネシウムの場合は分かりません、保障も出来ません。
マグネシウムとは、そもそもホイールとして実用に耐えうる、そういう金属では無いので
ある程度割り切りが必要と思います。
マグネシウムの当社の見解は、「マグネシウムホイールの修理・塗装」ページで参照下さい。