RAYS TE37 純正ブロンズからゴールドへ色変えパウダーコート塗装
特に曲がりやガリ傷の修理目的と言う事では無く、現在のレイズ純正のブロンズアルマイトからゴールドへ色変えがご希望で、大阪府からご依頼いただきました。
状態も悪くはなく、部分的に腐食がある程度です。
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◉アルマイト剥離から素地の研磨
アルマイトを剥離、ブラスト研磨からバレル粗研磨で塗装の下地を作ります。
どんな状態でもやる事は同じで、パウダーコートにする以上は、仮に新品ホイールであっても元の塗装は剥離する必要があります。
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◉イエローゴールド塗装
ゴールドはカラーが多く、今回は明るく黄色味強めのイエローゴールドにしました。
イエローゴールドをパウダーコートです。
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焼き付けてイエローゴールドを一旦硬化させます。
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寄って見ると部分的に沸きが出ました。
パウダーコートは焼き温度が200度程に達するため、腐食の浸食があればシビアに反応します。材質の悪い鋳造ですと、腐食が無くても沸きが出ます。今回は、国産鍛造で目立った腐食も無かったので、下焼きをせずに塗装をした結果、沸きが出てしまいました。
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気を取り直して、再度剥離、2度目は下焼きを行ってから塗装に入ります。
《下焼きとは?》
鋳造や腐食がある物をそのままいきなり本番塗装&200℃で焼き付けると、鋳造巣穴や腐食箇所から沸きが発生し、塗膜に気泡や染みを作りますので、本番前に200℃×数十分で下焼きを行います。この下焼きの段階で出る物を出してしまおう、と言う理屈です。下焼きを行っても沸きが出る物も中にはありますが、下焼きを行わないよりも沸きの発生率はグッと下がります。
下焼き後に同じくイエローゴールド塗装完成後に、パウダーコートクリアーをリコート、もう一度焼き付けて完成となります
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沸きですが、下焼きを行って再塗装後も、1度目よりは減りましたが、それでも少し出てしまいました。
思いの他腐食の浸食が深いのか・・・
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これらを解消されるためには、このパウダーコート膜をベースとして使い、この面を足付け研磨し、上から焼き温度の低いウレタン塗装にすると解消されます。
ただ、最終塗膜はウレタン塗装になるので、パウダーコート仕上げとは言えません。
今回はパウダーコート仕上げがメインだった事もあり、これらをオーナー様にご報告、ご相談し、この程度ならこのままパウダーコート仕上げで、という結論になりました