クラブリネア分解不可の溶接2ピースアルミホイール 単色塗装
このホイールは、溶接2P+リムがステンレスジャケットのタイプで
修理、リメイクには最悪な条件が2つも揃っている難儀なタイプです
溶接2Pは、本来の構造は2ピースなのに、溶接されていて実際はリムとディスクが分解出来ません
また、リムにはステンレスジャケットという、極薄のステンレスカバーが被さっていますので
これもこのままでは何も出来ませんし、そもそもステンレスジャケットの修理自体が出来ません。
今回も、リムのガリ傷などを含めた修理での入庫でしたが、以上の理由で作業の自由度は無く、
出来る事が極限られますので、出来る事に合わせたリメイクとしました。
結果的に、リムのステンレスジャケットを撤去し、単色丸塗リメイクにしました
まずは一番難儀なリムのステンレスジャケットの撤去作業です
矢印部分に見えるラインが、リム母材とステンレスジャケットの継ぎ目です
この継ぎ目にマイナスドライバーを入れて煽って隙間を作ります
作った隙間にレバーを入れて、荒行力技でジャケットを捲っていきます
こうやって1周捲ってジャケットを撤去します
黒く見える物は母材とジャケットをくっつけていたボンドです
あとは通常の1ピースホイールと同じ工程で進めます
飾りピアスボルトを外し、素地の研磨で塗装の下地を作ります
海外製鋳造ですので、素材は良く無いです・・・
ディスクはありませんでしたら、リムには満遍なく鋳造巣穴があります
分解出来ない2ピースですので、リムとディスクに隙間があります
パウダーコートは1コートでも分厚いので、それを2コート、3コートになるカラーですと
隙間が埋まりかけたりして仕上がりの見た目的によろしくないので、
今回は一番リスクの出難い、安定した仕上がりが可能なマットブラックにしました
素材が悪い物をいきなり焼き付けると沸きが出ますので、十分に下焼きを行ってから
マットブラックをパウダーコート
焼き付けて完成です
ピアスボルトは洗浄艶出しして再度組み入れます
リムには結構巣穴があったので、しっかり下焼きをしても、部分的に僅かに沸きが出ました
今回は、リメイクベースとしては最も不向きな構造のホイールでした
中古ホイールをリメイクベースとしてご購入される場合は、
ステンレスジャケット、溶接2Pは避けた方が良いです。