オートクチュールマニフィック バレル3Dポリッシュでリフレッシュリメイク
リムはアルマイト、ディスクはダイヤモンドカットです
ダイヤモンドカット面は白錆びが酷いです
白錆びは、クリアー層と素地の隙間に水分が混入する事で発生してきます。
クリアー膜は角部分は乗りが悪い(薄い)ので、そういう個所中心に白錆びは発生します。
白錆び発生のメカニズムはこちらで確認下さい
これをDIYで治そうと試みて、ペーパー掛けをされたのですね
DIYでは出来る物ではない事がご理解いただけたかと思います(笑)
元々は3D旋盤での切削のダイヤモンドカットですが、これをバレル研磨でのポリッシュ仕上げで
リメイクする事になりました
リムとディスクを分解し、別々に作業を進めます
予定ではインナーリムは研磨肌にクリアー塗装の予定でしたが、
研磨をしてみると、腐食の浸食が全面に残ったので、ハーフグロスブラックに変更にしました
マット系、ハーフグロス系は腐食や素地の悪さの影響を最小限に抑えられるカラーです
焼き付け後に、アウターリムをポリッシュ研磨
一度普通通りに回転バフ研磨で仕上げ、さらにバレル仕上げ研磨をかけました
ディスクも塗装を剥離、サンドブラスト研磨から、ハンド研磨で下地研磨処理
バレル粗研磨へ投入
バレル仕上げ研磨へ投入
平らな形状なので、比較的楽に進みます。楽と言っても、何種類もの研磨工程があるので
ご想像される程楽ではありませんが・・・。
ウインドウ(スポーク間)の形状も複雑ではなく、外側に位置していますので、
ウインドウ内も下研磨する「3D研磨」に特にしなくても、今回の場合ですと勝手に3Dになります。
今回はリムもディスクもクリアーレスご希望でしたので、組み付けして完成です
クリアーレスの方がポリッシュの光沢を最大限で表現できるので、確かに「王道」ではあります
ですが、無垢剥き出しなので、定期的にご自身で艶出し磨きをしながら維持しなければ
酸化白ボケや雨染みは避けられません。
それらを避けるにはクリアー塗装が必要になりますが、クリアー塗装仕上げの場合は
光沢感が2割程引けます。
また、クリアー塗装仕上げの場合は、今回入庫の原因の白錆びはいずれ必ず発生します。
パウダーコートクリアーを使うので、従来よりは丈夫ですが、白錆びを発生させないのではなく
パウダーコートクリアーで、白錆び発生を先延ばしにする、というイメージです。
維持は大変でも美しさを選ぶか、光沢が引けても維持が楽なのを選ぶか、です。
ポリッシュ肌へのクリアー有無の比較はこちらで