フェアレディZ31純正ホイールフルオーバーホール再塗装修理
フェアレディZ31純正ホイールです。
1983年〜1989年の車ですので、最後のモデルでも軽く四半世紀以上、初期の物ですと35年程前のホイールになりますので、塗装の劣化、ホイール自体の傷みは合って当然ですね。これをリフレッシュで綺麗な状態に戻します。
塗装の剥離から下地研磨処理後にパウダーコート塗装です
いつものように剥離槽へ漬け込み大まかに塗装を剥離し、残った塗膜や腐食等の除去も兼ねてサンドブラスト研磨をし、さらに肌を整えるためにバレル粗研磨にかけ、完全な塗装の下地を作ります。
インナー側の腐食が酷く、特に1本は部分的に浸食が激しい個所がありました。
これらが無くなるまで研磨をする訳にはいきませんので、頃合いをみながらある程度までで研磨をやめます。
浸食を抉るようにブラスト研磨をしていますし、パウダーコートの強靭な塗膜で覆うので、ここからまた腐食が発生する事はありません。
メーカー純正でも鋳造は鋳造ですし、年代も年代ですので、このままいきなり200℃で焼くと沸きが出る可能性があります。よって事前に下焼きを入れてからパウダーコート、焼き付けにします。
センターキャップはプラ製の土台に表面に薄アルミ板が巻き付けてあるタイプで、土台と薄アルミは分解出来ません。よってパウダーコートで200°で焼くとプラ製の土台は溶けてしまいますので、ウレタン塗装にて対応になります。ブラスト研磨で塗装を落とし、サフェーサー塗装から調色したガンメタを塗装します。文字をシルバーにするので、文字を中心にシルバー塗装をし、天面を細かいペーパーで研磨する事で、表面の余計な部分に付いたシルバーは無くなり、彫文字の中のシルバーだけが残ります。
最後に艶消し剤を添加した艶消しクリアーを塗装して完成です。
ナット部分のスチールテーパーブッシュも事前に抜き取り、サンドブラスト研磨後にガンコートにて塗装をします。
完成画像です。
ご覧になってお解りかと思いますが、オリジナル色とはちょっと違います。
オーナー様のご希望でこのカラーを選定しましたが、オリジナルとは大きくは変えないが、ちょっと色合いも雰囲気も違う、という狙いです。
艶加減もツルツルのグロスではなく、ちょうど良く渋い感じのハーフグロス程度になっております。