BBS LM 18インチ 純正ゴールドからパウダーコート版DSKへ色変えオーバーホールリメイク
リム・ディスクは別々の仕上げになりますので、分解して各個別で作業を進めます。
◉インナーリムのシルバー再塗装です
元々の塗装を剥離し、先にインナーリムを塗装しますので、回転研磨でインナー側の塗装の下処理を施し、パシルバーをパウダーコートします。
◉アウターリムのポリッシュ磨きです
焼き付けてシルバー完成後にアウターリムのシルバーを剥ぎ落としながらポリッシュ磨きです。
BBS純正オリジナルは3D旋盤切削のダイヤモンドカットですが、お客様のご希望によりBBF-P(バフポリッシュ)にしました。ポリッシュ後はクリアーの有無を選択して貰います。クリアー有無はどちらも一長一短ありますので、比較や手入れについてはこちらの『ポリッシュのクリア塗装有り無しの比較/手入れ』を参照下さい。
今回は輝き重視でクリアー無しを選択されました。徐々に酸化白ボケしますので、定期的にDIYメンテナンスは必要になりますが、鏡面の輝き感はクリアー有りよりも高いです。
◉ディスクのパウダーコート版DSK(ハイパーシルバー)塗装です
元々の塗装を剥離、ブラスト研磨からバレル仕上げ研磨にかけて塗装の下処理を施します。
1コート目にミラークローム(メッキ調シルバー)をパウダーコートします。
一旦焼き付けてミラークロームを硬化させます。この段階ではハイパーシルバーよりもかなり輝度が高く、メッキっぽさが強いですが、クリアーをリコートする事でメッキっぽさのトーンは下がり、ハイパーシルバーに近くなります。
ピアスボルトは黒でしたが、クロームご希望でしたので、リムとディスクの作業の間にクロームメッキ加工に外注に出し、リムとディスクが仕上がる頃に丁度戻ってきます。
◉組み付けをして完成です
今回DSK(ハイパーシルバー)をパウダーコートでの表現にした理由はズバリ密着性・耐久性です。
DSK(ハイパーシルバー)もDBK(ハイパーブラック)のハイパー塗装は、ズバリで表現するには通常は従来通りウレタン塗装になります。
ただ、ウレタン塗装でのハイパー塗装は密着性が乏しいという特性があります。一方パウダーコートは密着性や耐久性などトータルでの塗膜性能はウレタン塗装を遥かに凌ぎますので、パウダーコートにする事でハイパー塗装の密着性の問題は解消されます。
ハイパーシルバー(DSK)に関してはパウダーコートでもほぼ良い感じの近似で可能ですが、ハイパーブラック(DBK)に関しては、近似とまではいかず、似た雰囲気で、という感じになります。
パウダーコート版DBKに関してはこちらの『BBS RS-GT パウダーコート盤DBK-Pへリフレッシュ塗装』にて参照いただけます。
ウレタン塗装でのハイパー塗装とパウダーコート版ハイパー塗装の比較
□ 密着性 □
溶剤(ウレタン) ★★
パウダーコート ★★★★★
□ 耐久性 □
溶剤(ウレタン) ★★
パウダーコート ★★★★★
□ 塗膜強度 □
溶剤(ウレタン) ★★
パウダーコート ★★★★★
□ レベリング(塗膜平滑性)□
溶剤(ウレタン) ★★★★★
パウダーコート ★★★
□ ビジュアル(見た目) □
溶剤(ウレタン) ★★★★★
パウダーコート ★★★★
あくまで個人的な評価です。
どちらも一長一短はありますが、何より第一に塗装の基本性能として「密着性」「耐久性」を皆様求められるのではと思います。そのような塗膜の基本性能はパウダーコートがウレタン塗装を遥かに凌ぎます。
「見た目ビジュアル重視のウレタン塗装」VS「塗膜性能のパウダーコート」と言う感じです。