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VOSSEN CV3 22インチホイール ブラッシュド+キャンディーパウダーコートカスタム

2018年6月28日
VOSSEN CV3 22インチです。2本はウレタン後塗りで塗り分けされている中古、2本は新品ホイールです。
今回は、ブラッシュド+キャンディーパウダーコートカスタムのご依頼で、新潟県よりご依頼いただきました。




ウレタン塗装、マスキングで仕切っての塗り分けですので、難しいですね。
こうなるのも分からんではありません。




◉塗装の剥離です。
まずは元の塗装を剥離します。
VOSSENは予てから告知してきている通り、材質はかなり悪く、特にスポーク裏等の見えない個所は、鋳造の巣穴は当たり前、陥没も多々あります。塗装を剥離しなければ中身がどうなっているかは知り得ない事で、新品製造時に、こういう跡はパテで埋められて塗装をされています。





主には見えない個所なのでそれでも良いのかもしれませんが、今回はスポーク表面に陥没跡があり、同じようにパテ処理されておりました。赤丸の部分です。
ちなみに、新品2本とも同じ個所に同じ跡でした。



アップで見るとこういう陥没跡です。



いくら材質の悪いVOSSENと言っても、表面デザイン面にこういう跡があるのは、過去にもVOSSENは数多く手を掛けていますが、初めてかもしれません。
カラーでの塗り潰しでしたら、同じようにパテ処理をして塗装をすれば隠れて分からなくはなりますが、今回は地金を生かすブラッシュドですので当然溶接するしかありません。が、このようなレベルの鋳造アルミを溶接すると、お湯が沸騰するように中からグツグツ沸いてきますので、少なからず巣穴は避けられません。溶接後の画像ですが、その割には最小限で収められたと思います。




◉ブラッシュド加工をしていきます。
ブラッシュドはウインドウ(スポーク間)もブラッシュドにする3D、ウインドウはブラッシュドにしない2Dとがあり、今回は2Dを選択され、ウインドウはウェットショット肌にしました。
ご予算やイメージ等をご相談しながらご提案しますので、細かな仕様はある程度柔軟に対応させていただきます。






センターキャップも同時に進めます。
堀文字を黒に塗装後に、表面をブラッシュドにする事で、堀の中の黒が残ります。





◉キャンディーパウダーコートです。
キャンディーはピンクゴールドを選択されました。
ピンクゴールドは濃さ標準のピンクゴールド、濃いタイプのピンクゴールドダークがあり、今回は標準のピンクゴールドを選択されました。
同系で濃い薄いがある場合は、キャンディーは薄い方が綺麗に感じると思いますので、私も薄い方が個人的に好みです。
前途の通りVOSSENは鋳造の中でも材質は悪いので、沸き防止のために、事前に下焼きを行ってから本番に入ります。今回はスポーク表面の陥没跡修正のために溶接が必要で、当然溶接による多少の巣穴もありますので、少なからず沸きは避けられないと思いますが・・・。





◉焼き付けて完成です!
沸きを覚悟しながら本番焼き付けをしました。
焼き付けも、温度が高い程沸きも出やすくなりますので、必要最小限の焼き温度に設定、その分時間を長くとります。22インチ、鋳造で質量も大きいので、焼き付け窯の空気温度が設定温度に達しても、ホイールの温度が追随して上がるまでには、ホイールの質量に比例して長くなりますので、その辺は経験と勘で判断します。











前途の通り、特に今回のVOSSENは少なからず沸きは覚悟しておりましたが、なんと全く出ずに済みました。
状態から考えると奇跡としか言いようがありません。
ここが、スポーク表面陥没跡があり溶接修理をして多少巣穴が出ていた部分ですが、これ位寄って見ない限りはほぼ分からないレベルですので、上々かと思います。



状態や不測の事態等は、都度ご説明はしながらの施工ではありますが、材質の悪さによる影響は、沸き、弾き、艶引け等色々で、何かしら出る時もあります。特に今回のような素地を見せる仕上げですと、材質の粗がそのまま表現されます。そうなると「やり方が悪いのでは?」のような感じで、手を掛けた者(当社)のせいにされる事もありますので、もう少し材質改善してもらえると良いのですがね・・・。