カールリム/中空リム/チューブリムとは?
リムの外周フランジが数㎜立ち上がっておらず、丸まったリムフランジの物がありますが、このタイプをカールリム、中空リム、チューブリムなどと呼びます。
この呼び名の通り、外周を折り返して丸めているため、中身は空洞パイプ状なっています。
《最後が数㎜立ち上がっている通常のフランジリム》
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《立ち上がりが無く丸いカールリム》
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《カールリム断面》
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《カールリムの曲がり修正》
この形状のリムが衝撃を受けると、曲がると同時にパイプが潰れます。
そのため、曲がり箇所をプレスで押し出しても内周は戻りますが、外周は潰れたままの状態ですので、プレス修正だけでは完全に元には戻りません。
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正常な状態箇所と比較すると一目瞭然です。
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青矢印方向からプレスで押し出し内周を決め、外周の追随してこない赤の部分を溶接で補填整形します。
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内周をプレス修正で正規の位置に戻し、外周の潰れてしまた部分を溶接をして補います。
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溶接後に整形切削後にポリッシュ磨きでようやく正常な状態に戻ります。
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外周フランジが数㎜立ち上がっているタイプのリムであればプレス修正だけで戻りますが、この中空リム/カールリム/チューブリムのようなパイプ状のタイプの曲がり修正は、前途の通り単純にプレスで押し出して完成、という訳にはいかないため、通常の物よりもコスト高になります。
ガリ傷修理においても、ガリ傷が無くなるまで削り込んで修理されている物もよく見かけますが、ご察しの通り、パイプの肉厚を薄くしてしまう事になります。