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BBS スーパーRS 18インチ PCD加工&リム交換リバレルでサイズ変更3P化カスタム

2018年9月11日
BBS スーパーRSの18インチです。
今回は修理やオーバーホール目的での入庫ではなく、PCD加工とリム交換リバレルのサイズ変更が目的での入庫になります。スーパーRSはLMやLM-Rと同じく2Pですが、リム交換により必然的に3Pとなります。
ディスクの再塗装は、折角ここまでやるならついでに、と言う感じです。
リムは海外からになるため、入荷までに平均1ヶ月前後はかかるため、先にリムを発注しておいて、リムが入荷するまでのその他の作業を済ませておきます。



◉PCD加工を先に済ませます。
元々はPCD114.3、それを112に加工します。
114.3〜112なので寸法差が2.3㎜、穴の移動幅としては1.15㎜となります。穴の中心を内側へ1.15㎜移動させて所へテーパーブッシュを圧入します。
PCD112と言う事は、アウディ、ベンツだと思いますが、これらの純正ボルトは球面ですが、PCD加工はテーパーブッシュなので、純正球面ボルトではなくテーパーボルトを使用するようになります。





◉ディスク・ワッフルプレート・6角キャップの塗装をします。
6角キャップは元々はこの画像のように、シルバー塗装と切削のツートンになっています。

が、同じくは出来ないため、丸ごとポリッシュにするか、丸ごとシルバー塗装にするかの2択になり、今回は丸ごとシルバー塗装になりました。
ディスク、ワッフルプレート、6角キャップは同じ仕上げですので、同時に進めます。
塗装を剥離→ブラスト研磨→バレル粗研磨にかけて塗装の下地を作ります。



1コート目にシルバーをパウダーコートです。



焼き付けて一旦硬化させてから、クリアーをオーバーコートします。




もう一度焼き付けて完成です。



◉リムが入荷です。
《フロントサイズは8j+39》
アウター1.5j+インナー6.5jの8jでした。
これを、アウター+0.5jの2.0jへ、インナーはサイズ変更無しの6.5jで8.5jにします。
オフセット変動は、アウター0.5jアップにつき−6.35㎜ですので、39−6.35で32.65となります。

《リアサイズは9j+50》
アウター1.5j+インナー7.5jの9jでした。
これを、アウター+0.5jの2.0jへ、インナーはマイナス1.0jで6.5jにして8.5jにします。
オフセットの変動は前途の通り計算しますと、アウターが+0.5jなので50-6.35で43.65、さらにインナー−1.0なので、43.65−(6.35×2)で30.95となります。

さらに、元々は2Pリムですのでアウター、インナーは一体です。



3P化に伴いアウター、インナーは別々になりますので、このように2枚重ねになるため、1枚分の約5㎜がさらにマイナスオフセットとなります。

フロント32.65−5=27.65、リア30.95−5=25.95となります。
最終的なサイズはこのようになり、最終的にフロントもリアもほぼ同サイズと言う事になりますね。
・フロント 8.5j +27.65 
・リア 8.5j +25.95


◉そうこうしているうちにリムが入荷です。



インナーはグロスブラックにします。
新品ですので脱脂洗浄をしてからグロスブラックをパウダーコートです。





アウターはバフ仕上げの状態で届きますが、アメリカ人のやる事なので、バフ目や磨き残し、輸送中の擦れ跡などはあるため、届いてからバレル仕上げ研磨にかけて綺麗な鏡面ポリッシュにしてからクリアーをパウダーコートです。



スーパーRSはリムを直にピアスボルトで締め付けるので、ピアスボルトの付け根付近から水分が混入し、いずれ白サビが発生する事は免れません。
白サビ発生をさせないためにはクリアー塗装無しにすると、そもそも塗膜は無いため水分混入自体起きませんので白サビも発生しませんが、その代り保護膜が無い無垢剥き出しの状態ですので、酸化により白濁りはします。酸化白濁りは研磨剤を使い手磨きで復活はしますが、ピアスボルトの間等は上手く磨けませんので、これもまた難儀します。
つまり、ポリッシュ仕上げに対するクリアー有無はどちらも一長一短あります。


◉ピアスボルトも色を付けます。
ピアスボルトは、LMやLM-R、今回のスーパーRSの2Pリム用は首下約22ミリ程です。
一方RSの3P用ピアスボルトは前途解説の通り合わせ面はリム2枚分で暑くなるため、首下約30㎜程のロングボルトが付いています。今回も元々のピアスボルトでは長さが足りなくなるため、RS用のロングタイプに交換する必要があります。


社外ピアスボルトでしたら手に入りますが、純正ピアスボルトはそう簡単に手には入りませんので、中古再メッキ品の自社在庫を提供しました。元々のピアスボルトは下取りします。
カラーはキャンディーMUDというカラーで、濃いワインのようなカラーのキャンデイーです。





◉最後に組み付けて完成となります。









金額的には新品のスーパーRSが3本位購入出来る位はかかりました。
今回はリムもPCDも元々とは違いますので「一部だけを使って新たにホイールを作った」と言うイメージと思います。そう考えると決して高くは無いと思います。
リムなどの取り寄せ物や、PCD加工などの外注加工分は、自社利益分はほぼ上乗せしておりませんので、替えリム4本分8枚とPCD加工分で合計金額の8割程になり、自社の純粋な工賃としては2割程度です。