ワーク エモーション CR 極 ホワイトからキャンディールックイリュージョンレッドへ色変えカスタム塗装
特にガリ傷や曲がりの修理ではなく、現状のホワイトからキャンデイーレッドへ色変えカスタム塗装ご希望で、札幌市からご依頼です。
キャンディー仕上げにするには、通常はベースをポリッシュやブラッシュドにしてからキャンディーレッド塗装、もしくはベースにメッキ調等のシルバー系を塗装してからキャンディー塗装になります。
ベースをポリッシュやブラッシュドに加工をしてのキャンディー塗装の場合は、コストが相応に高くなりますし、ベースにメッキ調等のシルバー系を塗装してのキャンディー塗装の場合は、キャンディーの塗膜の厚みよりシビアに濃淡が変わります。
今回使用するイリュージョンレッドは、前途のようなベースの加工もシルバー系塗装もせずともキャンディールックになる一石二鳥のカラーで、キャンディー塗膜による濃淡差も出ない、コストも抑えられる特殊なカラーです。
だからと言って手抜き塗装では全くなく、仕上がりは正にキャンディーその物、濃淡や肌のムラも一切出ませんので、むしろ綺麗に仕上がります。
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◉塗装剥離から下地研磨
まずはいつものように元の塗装を剥離、ブラスト研磨からさらにバレル粗研磨にかけて完璧な塗装の下地を作ります。
鋳造や腐食がある物をそのままいきなり本番塗装&200℃で焼き付けると、鋳造巣穴や腐食箇所から沸きが発生し、塗膜に気泡や染みを作りますので、本番前に200℃×数十分で下焼きを行います。この下焼きの段階で出る物を出してしまおう、と言う理屈です。下焼きを行っても沸きが出る物も中にはありますが、下焼きを行わないよりも沸きの発生率はグッと下がります。
ワークは純国産鋳造ですが、下焼きを行わないと、まず間違いなく沸きが出ます。
鋳造でも、国産車OEMホイール、ENKEI製は鋳造質が良いので沸きは出ない物が多いです。
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◉イリュージョンレッドパウダーコート
1コート目に元ネタのイリュージョンレッドをパウダーコートします。
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イリュージョンレッドを焼き付けて一旦硬化させます。
この段階ではまだ本来のカラーではなく、次の2コート目の専用クリアーで本来のカラーになります。
2コート目にイリュージョンカラー専用クリアーをオーバーコートします。
この専用クリアー+焼き付け温度+規定時間が上手く反応して、本来のカラーに変色します。
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◉もう一度焼き付けて完成
特に専用クリアー塗装後の焼き温度と焼き時間が重要になり、これらが規定に達していなければ本来の色合いになりません。
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赤系はいつも撮影が難しいです・・・。
現物はもっとキャンディー風合いで濃厚です。
キャンディーにするにはベースの加工が必要だったり、形状によってはベースの加工が出来なかったりもあり、加工が出来てもコストは必然的に相応に高くなりますが、このイリュージョン系カラーはそれらの手間も省けますので、ベースの加工が出来ない場合や、ご予算が限られている場合に有効で、仕上がりはシルバー塗装+キャンディー塗装のようになります。
逆にこれを見てキャンディーではないと思われる方はいないであろう程にキャンディーその物に仕上がります。
イリュージョン系カラーは今現在での数種類あり、徐々にカラーレパートリーも増えていきます。