BBS LM 19インチ 純正DBKっぽいけど少し違う雰囲気の仕様に塗膜強化塗装
現状は純正のDBK-P、今はカラー名称が変わりDB-SLDとなってますね。
今回は特にガリ傷や曲がり有っての修理と言う事ではなく、一見はDB-SLDっぽいけど少し雰囲気が違う仕様で、尚且つオールパウダーコートで塗膜強化目的で千葉県からご依頼いただきました。
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◉インナーリムのブラック塗装
インナーリムはブラックにします。
元の塗装を剥離、回転研磨で下地を整えてからブラックをパウダーコートです。
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◉アウターリムのポリッシュ磨き
アウターリムは元々BBS純正は、3D旋盤での切削ポリッシュのダイヤモンドカットですが、ダイヤモンドカット仕上げの場合のクリアーは従来の溶剤ウレタン塗装のクリアー塗装になります。溶剤ウレタン塗装クリアーはパウダーコートに比べると密着性、耐久性は劣りますし、ダイヤモンドカット自体コストが高い加工になります。つまり、コストは高いがクリアーの密着性、耐久性は良いとは言えませんので、費用対効果で考えると良くはありません。
一方回転研磨でのポリッシュや疑似ラインを入れたダイヤモンドカット似仕上げですと、丈夫なパウダーコートクリアーが使えます。
判断基準としては、ダイヤモンドカット重視か、クリアーの耐久性重視か、と言う感じになります。
今回のコンセプトはオールパウダーコートで耐久性重視ですので、アウターリムは疑似ラインを入れたダイヤモンドカット似仕上げにパウダーコートクリアーにしました。
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◉ディスクのパウダーコート塗装
ディスクもパウダーコートでDBKっぽい感じで、ちょっと暗い雰囲気がご希望でした。
DSK(ハイパーシルバー)ですと、パウダーコートでもほぼその物に表現可能ですが、DBK(ハイパーブラック)の場合は、そこまで近似ではなく、雰囲気的に似た感じ程度となります。
パウダーコートでDBKを表現する場合は、通常はベースに高輝度シルバー系(メッキ調シルバー)を塗装し、その上にキャンディースモーククリアーを重ねる方法を取っていますが、今回はスモーククローム系カラーを使います。スモーククローム系カラーは、一番明るめのスモーククローム、中間位のウルトラブラッククローム、一番暗いシャドークロームの今現在で3種類あり、今回は一番濃いタイプのシャドークロームを使います。
元の塗装を剥離、サンドブラスト研磨からバレル粗研磨で塗装の下地を作り、1コート目にシャドークロームをパウダーコートです。
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焼き付けて一旦シャドークロームを硬化させ、クリアーをオーバーコート、もう一度焼き付けてディスク完成です。
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◉組み付けをして完成
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DBKの表現方法としていつものメッキ調シルバー+スモーククリアーの方法ではなく、BBSのDBK対照として初めてシャドークロームと言うカラーを使いましたが、これが思いのほかDBKと似て見えますので、今後はDBKをパウダーで表現する場合として、このシャドークロームも選択肢に入るカラーと思います。