OZマグネシウム鍛造18インチホイール 酷い腐食でリフレッシュ再塗装
マグネシウムは耐食性が極端に悪い材質で、すぐに腐食しますが、それにしても今回のマグネシウムホイールは過去に見た事が無い位酷い腐食で、腐食と言うより朽ちているというレベルでした。
事前にメールでお問合せいただき、画像を見ただけでその酷さが分かる程で、その段階でいくら楽観的に考えても決して良くはならないだろう事は想像できたので、御断りの方向でその旨をお伝えしましたが、全てなるようになる程度で仕上がりがどうなっても構わない、と言う事になり、御請けする事になりました。
この画像で見る感覚よりも、実物は酷い状態です。
◉マグネシウム専用剥離から下地研磨
アルミは剥離液で剥離出来ますが、マグネシウムに剥離液を使うと、みるみるうちに浸食されていきますので、マグネシウム専用剥離で外注での剥離作業となります。
外注剥離から戻り、ある程度研磨を施した状態です。
深く浸食されたガタガタの跡はいくら削り込んでも消えません。あまり削り過ぎても無駄に薄くなるだけです。
剥離をして気が付いた事もありました。
インナーリムにクラック多数ありました。
はっきりとしたクラックの他にも、割れ初めの跡も多数あります。
もうここまでくると、仮に再塗装をしても実使用出来ないかもしれないレベルですので、この段階で今一度状態を伝えましたが、それでも構わないという事で、処理出来る物は処理をして作業続行となりました。
◉パウダーコートゴールド塗装
マグネシウム専用のプライマーを塗装します。
マグネシウムに対して溶剤は厳禁と考えていますので、プライマーももちろんパウダーコートです。
プライマーを焼き付けて硬化させ、2コート目にゴールドをパウダーコートです。
ゴールドも焼き付けてから3コート目にクリアーを丸塗りします。
◉3度目焼き付けで完成
画像で見ると、言う程酷くは見えませんが、実物は浸食の凸凹はある程度残っています。
それでも、事前に想像していたよりはまだマシになったかと思います。
ですが、あの素地の浸食の仕方を間近で見ていますし、インナーも複数の割れも見ていますので、全体的にそれだけ脆くなっているのは確かで、実使用はどうなのかな?と言うレベルです。