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SSRスターファイブ14インチ オーバーホールと同時にリム交換リバレルで太さアップ

2019年7月19日
SSRスターファイブの14インチです。
フルオーバーホールと同時にリム交換リバレルで太さアップご希望で新潟県よりご依頼いただきました。
現在のサイズがフロント用が7.0j+12、リア用が7.5j+6、これをフロント用11.0jへ、リア用が12.5jへアップさせます。



リバレルリムは海外発注で、早い時でも1ヵ月程、遅い時だと2ヵ月、それ以上かかる時もありますので、先に発注をし、届くまでの間に他の作業を進めておきます。


◎アウターリムの切り離し
スターファイブに限らず旧SSR全般同じですが、アウターリムとインナーリムとでディスクをサンドイッチし、溶接で接合されていますので、ピアスボルトを外しても分解は出来ません。
アウターリム側の溶接跡をカットして切り離しです。




◎ディスクの再塗装
インナーリムは交換しませんのでこのまま進めます。
ディスクの塗装を剥離、サンドブラスト研磨後にさらにバレル粗研磨にかけ、塗装の下地を作ります。



ゴールドをパウダーコートします。



焼付けてゴールドを硬化させ、スポーク天面のゴールドを削り落して切削肌にします。




最後にパウダーコートクリアーを塗装します。




◎アウターリム入荷
アウターリムの入荷です。
フロント用が6.0インチ、リア用が7.5インチです。
リバレルリムはバフ磨きの状態で届きますが、バフ目やムラはありますので、自社にてバレル仕上げ研磨にかけ、バフ目やムラの無い綺麗な鏡面にします。



ポリッシュ後のクリアー有り無しはお好みで選択できます。
今回はクリアー無しになりました。

◆◆◆ポリッシュに対してのクリアー有り無し比較◆◆◆

【クリアー有りのメリット】
・クリアーが保護膜になるので酸化白ボケはしません。

【クリアー有りのデメリット】
・クリアーと言えども塗膜分僅かな濁りは出ます。
・塗膜と素地の間に水分が混入し、いずれは白錆びが出てきます。
 特にピアスボルトでリムを直に締め付けるタイプは、ピアスボルト周辺の白錆びが出やすい。
 白錆びは、リム/ディスク分解し、クリアー剥離からポリッシュ再磨きしなければ落ちません。


【クリアー無しのメリット】
・素地鏡面の光沢その物を表現出来ます。

【クリアー無しのデメリット】
・保護膜が無いので、徐々に酸化白ボケしてきます。
 酸化白ボケは市販の艶出剤を使い手磨きで復活しますので、定期的なメンテナンスが必要。


このようにポリッシュに対してのクリアー有り無しはどちらも一長一短あります。
常用するお車でしたらクリアー有り、イベント用車両や、限られた時にしか乗らないから輝き重視と言う事でしたらクリアー無しで鏡面の美しさを表現する、と言う事になろうかと思います。
輝き重視かメンテナンス性重視か、と言う事ですね。

このホイールのようにリムを直にボルト又はナットで締め付けるタイプは、締め付けによりクリアー塗膜に食い込んでいき、そこから水分が混入し、早期に白錆びが出やすいので、むしろクリアー塗装はしない方が良いです。
また、このような旧車系用極太リムは、ポリッシュ無垢が王道です。



◎組付けをして完成です
アウターリムを組付けし、元と同じように溶接をして完成です。
ボルト&フランジナットは新品ステンレスに交換してあります。


太すぎて少し斜めにするとディスクが見えませんね。








〜サイズのおさらいです〜


■元々
・フロント  14×7.0j +12(Aタイプ) アウター2.0+ディスク0.5+インナー4.5
・リア     14×7.5j  +6(Aタイプ)  アウター2.5+ディスク0.5+インナー4.5

■リム交換後
・フロント 14×11.0j -38.8 アウター6.0+ディスク0.5+インナー4.5
・リア   14×12.5j -57.5 アウター7.5+ディスク0.5+インナー4.5