RAYS TE37の14インチホイールをブロンズからブラッシュド+キャンディーブルーへカスタム
現状のブロンズアルマイトからブラッシュド+キャンディーブルーへカスタムご希望で北海道よりご依頼いただきました。
ガリ傷などの傷みは全く無く新品同様に綺麗な状態です。
まずは元のブロンズアルマイトの剥離から入ります。
元々のブロンズアルマイトを剥離し、ブラスト研磨後にバレル粗研磨にかけます。
ブラッシュド加工作業へ入る前にブラックをパウダーコートします。
今回ブラッシュド加工をするのは表面天面のみで、それ以外はブラックにする為、まずはブラックをパウダーコートします。
次に表面天面のブラッシュド加工をします。
一旦焼付けてブラックを硬化させてから、表面天面のブラック塗装を削り落としながらブラッシュド目を入れていきます。
続いてキャンディーブルーをパウダーコートします。
キャンディーブルーには、明るめのキャンディーブルーライト、スタンダードのキャンディーブルーSTD、暗めのキャンディーブルーダークの、主に3タイプがあります。今回は暗めのキャンディーブルーダークを選択いただきましたので、キャンディーブルーダークをパウダーコートします。
この時、キャンディーブルーでフィニッシュさせるつもりで塗装すると全体に満遍なく顔料を電着させる必要があり、ブラックの面もほんのりブルーに染まってしまいますので、表面天面のブラッシュド面を中心にキャンディーブルーダークを電着させ、他の面はその御釣りが電着している程度です。
ここで一手間、スポークにロゴを入れます。
ロゴは塗装で入れますので、ロゴの文字抜きシートを作ります。
一旦焼き付けてキャンディーブルーダークを硬化させてから、スポークにロゴの文字抜きシートを貼り付けます。
ロゴをシルバーで塗装します。最後にパウダーコートクリアーをオーバーコートして塗装したロゴを閉じる為、ウレタン塗装でのシルバー塗装だとパウダーコートクリアーの焼き温度200度には耐えられないので、耐熱機能性塗装のガンコートと言う塗装でシルバー塗装をします。
一番最後にパウダーコートクリアーをオーバーコートして塗装したロゴを閉じます。
本来はキャンディー=カラークリアーですので、必ずしもクリアーのオーバーコートは必要ではありませんが、今回は塗装で入れた文字(ロゴ)を閉じる為という事もあり、キャンディー+クリアーになります。
塗装での文字入れ(ロゴ入れ)後にパウダーコートクリアーで閉じていますので、文字(ロゴ)部分も段差は全くなく、まるでプリントされているように仕上がりますし、剥がれとは無縁にもなります。
3度目となる焼き付けで全ての作業が終了して完成となります。
結果的に、ブラック+キャンディーブルーダーク+クリアーのパウダーコート3コート仕上げとなりました。
今回は塗装したロゴを閉じる目的でのクリアーオーバーコートではありましたが、キャンディー塗装にクリアー膜が重なる事で、さらなる光沢と濃厚な膜厚感になります。
今回のようにロゴ塗装を閉じる目的ではなく、単純に普通のキャンディー塗装よりも光沢感・濃厚な膜厚感が欲しいという場合は、追加オプションとしてもキャンディー塗装に加えてクリアーオーバーコートする事も出来ます。