BBS LMの18インチホイールをオリジナルDS-SLDへリフレッシュ
特に劣化や傷みが酷くはありませんが、リフレッシュで新品同様に綺麗にと言うご希望で、兵庫県よりご依頼いただきました。
リムのダイヤモンドカット再加工を行います。
インナーのシルバーも再塗装をしますので、元の塗装を剥離、回転研磨で下地を整えてから、シルバーをパウダーコートし、焼き付けて一旦シルバーで硬化させます。
インナーのシルバー塗装完了後にアウターリムのダイヤモンドカット加工を施します。
ダイヤモンドカット加工は3D旋盤による切削ポリッシュで、仕上げのクリアーはパウダーコートクリアーが不可になり、溶剤ウレタン塗装のクリアー塗装しか使えません。
一方、ダイヤモンドカットに似せた回転研磨での疑似ライン仕上げにしますと、丈夫なパウダーコートクリアーが使えますので、最近は疑似ラインのダイヤモンドカット似+パウダーコートクリアーにする事がほとんどです。
クリアーの密着性・耐久性はある程度諦めてダイヤモンドカットを優先させるか、クリアーの密着性・耐久性を優先で、ダイヤモンドカットに似せた疑似ライン仕上げにするかの選択になります。
今回は、ダイヤモンドカットを優先されましたので、アウターリムのダイヤモンドカット加工後に溶剤ウレタン塗装のクリアーで仕上げます。
次にディスクのDS(ハイパーシルバー)塗装を行います。
ハイパー塗装をズバリ表現するには溶剤塗装でしか成し得ませんが、溶剤ハイパー塗装は密着性が弱いという特性があります。
現在は丈夫なパウダーコートでも表現可能で、DB(ハイパーブラック)に関しては、似た雰囲気程度の近似感になりますが、DS(ハイパーシルバー)に関しては、溶剤でもパウダーコートでもほぼ近似で可能です。
今回はDSなのでパウダーコートでも良いのですが、オーナー様の拘りで、オリジナルの製造を同じく溶剤でのDS塗装をご希望されました。
元の塗装を剥離し、ブラスト研磨後にバレル粗研磨にかけ、塗装の下地を作ります。
ハイパー塗装は、ベースブラックがDB(ハイパーブラック)、ベースグレーがDS(ハイパーシルバー)、今回はDS(ハイパーシルバー)ご希望ですので、ベースのグレーをパウダーコートします。
焼付けて一旦グレーを硬化させます。
ここからは全て溶剤塗装になりますので、足付け研磨を施します。
ハイパー塗装用のプライマーを塗装します。
次にハイパーの銀幕を塗装していきます。
1回、2回で決めるのではなく、薄く何回にも分けて少しづつ濃くしていきます。
最後にクリアーを塗装します。
クリア塗装前の焼付け温度×時間が規定に達していなければ、本来のハイパーになりません。
組付けをして完成となります。
こちらがディスクパウダーコートでのDS塗装、リムは疑似ラインダイヤモンドカット似+パウダーコートクリアー仕上げのLMです。
そしてこちらが今回のディスクウレタン塗装でのDS塗装、リムはダイヤモンドカット+溶剤クリアー仕上げのLMです。
撮影時の周囲の明るさの影響がある物の画像では、それぞれの差はほぼ感じられない程度と思います。