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ニスモLM-GTⅡ17インチをリム交換(リバレル)でサイズ変更とフルオーバーホール修理

2020年2月29日
ニスモLM-GTⅡの17インチです。

フルオーバーホールと同時に、リム交換リバレルにてサイズ変更もご希望で、北海道よりご依頼いただきました。



リバレルリムは海外(主にアメリカ)発注になり、入荷までに早くても1ヵ月程、遅ければ2ヵ月、それ以上かかる時もありますので、最初にリバレルリムを発注し、入荷までの間に他の出来る作業を進めていきます。


純正リムの加工を行います。

このニスモLM-GTⅡのリムは、アウター/インナーが一体の2Pリムのため、基本的にはアウターとインナーは分解出来ませんので、リム交換は、アウター、インナー両方交換になりますが、今回はアウター側を旋盤にてカットし、インナーは純正再利用、アウターだけを交換する事にしました。

これが加工前の2Pリムです。



これがアウター側旋盤カット後のインナーリムです。




インナーリムはブラックにしますので、回転研磨で下地を作り、ブラックをパウダーコートします。




次にディスクの塗装を行います。

元の塗装を剥離し、ブラスト研磨後にバレル粗研磨にかけ、塗装の下地を作ります。



元はシルバーでしうたが、ニスモといればホワイトと言う事で、ホワイトへ色変えします。
まずはホワイトをパウダーコートします。




センター窪みは切削肌にしますので、ブラッシュドの要領でセンター窪み部分のホワイトを削り落としながら、切削肌にします。



最後にパウダーコートクリアー丸塗りします。




アウターリムの入荷です。

フロント用が3.5j、リア用が4.0jです。


アウターのリバレルリムはバフ磨きの状態で入荷しますが、バフ目や擦れ跡等は少なからずあるため、バレル仕上げ研磨にかけ、バフ目や擦れ跡のない、綺麗な鏡面ポリッシュにします。

ポリッシュ後のクリアー塗装有無はご自由に選択可能で、簡単には鏡面の輝き重視はクリアー無し、メンテナンス性重視はクリアー有です。

ポリッシュに対してのクリアー有無はどちらも一長一短ありますので、詳しくは「ホイール鏡面ポリッシュのクリアー塗装有り無しの比較/手入れ」にて参照下さい。

今回は鏡面ポリッシュの輝き重視でクリアー無しのご希望ですので、アウターリムはこれで完了です。


いよいよ組付けに入ります。

今回はピアスボルトが難関で、元々は2Pリムだったのが、リム交換により3Pとなり、リム厚1枚分増える事により、元々のピアスボルトでは長さが足りなくなるため、長い物に交換する必要があります。

元々のピアスボルトはフランジキャップボルト(フランジ付き6角穴付きボルト)の太さがホイール専用サイズのM7と言うサイズです。

フランジキャップボルトは市販でありますが、M7のフランジキャップボルトは存在しません。

そこで1サイズアップのM8のフランジキャップボルトにすると簡単は話しなのですが、頭の大きさが大き過ぎるため、1サイズダウンでM6を使う事にしました。

元々付いているM7のフランジキャップボルトの頭の大きさと、市販のM6のフランジキャップボルトの頭の大きさは同じと言う事からです。


市販のM6フランジキャップボルト(ステンレス)です。



ここで難関なのが、ディスクに開いているピアスボルトが通る穴はM7径、リバレルリムに開いているピアスボルトの通る穴はM8径ですので、ディスクの穴をM8径に拡大してM8径で統一させます。

使うピアスボルトはM6、通る穴はM8でガフガフなので、外径8㎜/内径6㎜のステンレスの変換カラーを使います。



これを使うと、M6ボルトがM8の太さに変換されます。



ホイール側のピアスボルトの通る穴です。



ここに変換カラーを圧入します。



このような方法で何とか組付け完了、完成です。








アウターリムはクリアレスなので、超鏡面です。



スポークステッカーは、当時仕様のロゴで製作しました。



■サイズのおさらい■

・元々のサイズ 7.0j+48(アウター1.0+インナー6.0)

・リム交換後のサイズ
フロント用 9.5j+16.25(アウター3.5+インナー6.0)
リア用 10.0j+9.9(アウター4.0+インナー6.0)

3P→3Pですとこうなりますが、今回2P→3Pですので、リム厚1枚分約5㎜程が増え、それを加味すると、
フロント用のオフセットが16.25-5で+11.25、リア用オフセットが9.9-5で+4.9となります。