アシャンティ30インチホイールのディスクをイリュージョンチェリーへ色変え塗装
30インチホイール初めてみましたが、当然ですが異常な大きさです。
元々はクロームメッキで、ディスクを部分的にウレタン塗装されており、今回はディスク全面塗装ご希望で、北海道よりご依頼いただきました。
まずはウレタン塗装を剥離します。
3Pですのでリムとディスクを分解しますが、それだけでも30インチとなると大変です。
分解し、ウレタン塗装されている部分を剥離します。
剥離をすると、部分的にクロームが削られておりました。
クロームメッキは強くはないので、センターキャップホイールの角やナットホールの角などのエッヂが立っているような個所から徐々にメッキ層が浮いてきますので、主にセンター付近のメッキ浮きが目立ってきたので、それを隠すために、腐食で浮いた部分を削り落としてウレタン塗装でお化粧直しをしたのでしょう。
次にパウダーコートで下地を調整します。
仮にクロームが腐食もなく綺麗な状態場合は、クロームの上からパウダーコートも可能ですが、こうなっているとこのままパウダーコートをしても、跡が出ますので、ベースにパウダーコートのプライマーを塗装します。
焼付けてパウダーコートプライマーを硬化させ、跡が出てい部分を中心に研磨をして平滑にします。
続いてイリュージョンカラーをパウダーコートします。
プライマーでベースを整えてから、1コート目にイリュージョンチェリーベースをパウダコートします。
焼付けてイリュージョンチェリーベースを硬化させ、2コート目にイリュージョンカラー専用クリアーをオーバーコートします。
もう一度焼き付けてディスクのイリュージョンチェリー塗装完了です。
イリュージョンカラーは、塗装方法はキャンディーではありませんが、仕上がりはキャンディーのように仕上がる特殊なカラーです。
キャンディー塗装にしたいが、形状や状態、ご予算等の問題でキャンディーの方法が取れない場合等に、効果を発揮するカラーです。
最後に組付けて完成となります。
今回リムは現状のクロームメッキのままです。
もし元々のクロームが腐食等なく綺麗な状態ですと、クロームの利用してキャンディー塗装も出来ます。
また、今回はクロームの剥離はしませんでしたが、本来は剥離をした方が良いです。
クロームの剥離は、電解剥離という専用の方法での剥離になり、クロームの電解剥離だけではかなり費用がかかり、今回の場合は30インチと言う事もあり、クローム剥離だけでも莫大な費用が発生します。
また、クロームの電解剥離は、素地への攻撃性が高いため、今回のような腐食症状がある物や、元々材質があまり良くない物を電解剥離すると、素地がガタガタに侵食されるリスクもあります。
そのため、今回はリスクを避けるために、クロームは剥離せずに作業をする方法を選択しました。