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RAYS TE37ウルトラ20インチをプレスドダブルブラック仕様へカスタム

2020年5月27日
RAYS TE37ウルトラの20インチです。



カラーはレイズ純正のマットブルーガンメタですが、リムだけ研磨されており、ブラッシュドっぽい素地になっている状態です。

今回はこれを、プレスドダブルブラックへカスタムリメイクご希望で、茨木県よりご依頼いただきました。

TE37ウルトラは、スポークとリムにマシニング文字がありますが、これも無くして欲しいとのご希望です。



順を追って解説していきますが、手間も技術も要する作業で簡単ではありません。


塗装を剥離し、ブラック塗装を行います

元の塗装を剥離、ブラスト研磨後にバレル粗研磨にかけ、塗装の下地を作ります。

塗装の前に、リムのマシニング文字は極浅いので削り落とせますが、スポークのマシニング文字はそこそこ深いので削り落とせません。

この厚みのスポークのマシニングを溶接で埋めるには、溶接熱でのヒズミなどリスクも伴うため、塗装仕上げと言う事もあり、パテ埋めにしました。

パテと言っても、塗装は200℃焼付けのパウダーコートですので、耐熱で尚且つ通電性のあるパウダーコート専用パテを使います。




塗装前にこのスポーク部分だけパウダーコートのプライマーを塗装し、180℃程で焼付けて、この段階でパテ痩せを出してしまい、平滑に面研をします。




塗装は、まずはグロスブラックで丸塗りしますので、グロスブラックをパウダーコートです。



次にリムとセンターの切削を行います。

焼付けてグロスブラックで一旦完成させます。

アウターリムとセンター窪みのブラックを剥ぎ落しながらブラッシュドに加工をしていきます。

アウターリムは同時に元々のマシニング文字を削り落とします。

センターの窪みは、TE37ウルトラ特有の、ナットホールの部分に逃げの凹があり、形状もやや折り返しのようになっているので、ここの切削も簡単ではありません。





続いてスモーククリアー塗装を行います。

プレスドダブルブラック仕様なので、リムとセンター窪みはスモーククリアーです。

スモーククリアーも色付きなだけでクリアーはクリアーなので、このスモーククリアーを全体に満遍なく塗装し、これでフィニッシュさせても良いのですが、そこは拘って、さらにクリアーで仕上げるため、スモーククリアーは全体ではなく、リムとセンター中心に塗装します。



焼付けてスモーククリアーを硬化させ、最後にクリアーを丸塗り、さらにもう一度焼き付けてプレスドダブルブラック仕様で完成です。




スポークステッカーは、TE37ブラックエディション(海外モデル)と同じようにイエローのステッカーにします。

海外モデルと言うだけで、純正のイエローステッカーは販売不可でしたので、カッティングで作成しました。





これでようやく全て完成です!