R35GT-Rピュアエディション純正レイズ製ホイールをオーバーホール
10年程前のモデルですし、ハードに走るお車のホイールなので、塗装の劣化やブレーキダストの刺さり込み等はあり、全て綺麗にオーバーホールご希望で、長野県よりご依頼いただきました。
ボケた画像で1本ですが、もちろん4本です。
塗装はもちろんパウダーコートで行いますが、パウダーコートは色の調色は出来ませんので扱いのある中で近い色を選ぶ事になります。
今回のカラーは、扱いのある中では近そうなカラーがありませんでしたので、無数にあるパウダーメーカーカラーサンプルの中で近そうなカラーを何色が選び、アメリカから取り寄せをして実際に試塗装をして決めました。
元の塗装を剥離、ブラスト研磨後にバレル粗研磨で塗装前の下地を整えます。
新たに取り寄せたカラーの中で一番近いカラーを決め、まずはそのカラーでパウダーコート丸塗りします。
焼付けて一旦硬化させます。
リム外周だけシルバーになっているので、同じくリム外周をシルバーにしますが、マスキングで行うとパウダーコートだと綺麗なラインが出ませんし、だからと言ってウレタン塗装にすると、最後にパウダーコートクリアーで閉じる事を前提にすると、ウレタン塗装はパウダーコートの焼き温度200℃には耐えられません。
ここはガンコートと言う特殊な塗装を使います。
ガンコートは溶剤なのでウレタン塗装と同じくガン吹きですが、耐熱性はパウダーコートより高いので、最後にパウダーコートクリアーで閉じ、200℃で焼きつけても全く問題ありません。
外周以外をマスキングで隠し、外周をガンコートでシルバー塗装、マスキングを剥がして外周シルバー完成です。
最後にパウダーコートクリアーを丸塗りです。
もう一度焼き付けて完成となります。
元々は溶剤塗装なので、サーキット走行等ハードに使用されると、熱で軟化された塗膜にブレーキダストが刺さり込み、洗っても落ちなくなりますが、パウダーコートは溶剤塗装が軟化する程度の温度では軟化しませんので、結果ブレーキダストも刺さり込み難い、と言う理屈です。
今後は今までよりは、ダストや汚れの付き具合も緩和されると思います。