マセラティギブリカップ純正スピードライン3PホイールをO/H修理
アウターリムに文字のエッヂングがされており、同じく文字をエッヂングをしてのフルO/H(オーバーホール)ご希望で、新潟県よりご依頼いただきました。
リムに文字がエッヂングされているのは、ポルシェの純正スピードライン3Pホイールも同じで、年間数十セット作業しておりますので、文字のエッヂングは、当社にとっては特異分野でもあります。
今回のスピードラインの最難関はピアスボルトの形状です。
以前にポルシェ純正スピードライン3Pホイールでも同じ形状のピアスボルトがあり、その時に専用工具を作りましたので、今回も専用工具を使って行います。
完全3Pなので、アウターリム、インナーリム、ディスク、と個別に作業を進めていきます。
まずはインナーリム、元の塗装を剥離、回転研磨で素地を整えてから、シルバーをパウダーコートします。
ディスクも元の塗装を剥離、ブラスト研磨後1コート目にシルバーをパウダーコートします。
焼付けて硬化後、2コート目にクリアーをオーバーコート、もう一度焼き付けてディスク完了です。
アウターリムは回転研磨後にバフ磨きでポリッシュにし、ここからさらにバレル仕上げ研磨にかけ、バフ目の無い綺麗な鏡面ポリッシュにします。
文字エッヂング用の文字抜きシートを作成し、位置決めをしてエッヂング加工します。
ポルシェ純正スピードライン3Pホイールは、スピードラインロゴとサイズの2個所だけですが、今回のホイールは4個所ありました。
ポルシェ純正スピードライン3Pホイールもそうですが、これが出来なければこのホイールの価値が無いのも同然です。
最後にパウダーコートクリアーで閉じます。
ピアスボルトもブラスト研磨で塗装を剥がします。
シルバー塗装はパウダーコートでも良いですが、パウダーコートは塗膜が厚いので、この手の場合は凹凸や溝、文字などが埋まりかけてしまうため、今回は塗膜が薄くても丈夫なガンコートと言う塗装で行います。
あとは難関の組付けです。
ピアスボルトは全て同じ向きに揃える必要があり、専用工具を使っても中々大変です。