SSRエイグルミネルバ フルポリッシュ+キャンディーブラック塗装
現状はSSR純正のままの、ディスクはスパッタリングメッキ、リムは光輝アルマイトですが、ディスクはバレル研磨でのフルポリッシュベースにキャンディーブラック塗装、リムは鏡面ポリッシュ仕上げご希望で、東京都よりご依頼いただきました。
リムはアウター、インナーが溶接の一体ですので、2Pリムと同じ作業になります。
インナーはブラックご希望なので、回転研磨で下地を整えてからブラックをパウダーコートします。
焼付けてインナーのブラックを硬化後にアウターリムをポリッシュにします。
回転研磨後にバフ磨きでポリッシュにします。
普通はこれでポリッシュとして完成ですが、ここからさらにバレル仕上げ研磨にかけ、バフ目の無い鏡面ポリッシュにまでもっていきます。
ポリッシュに対してのクリアー有り無しは、任意で選択していただきます。
【クリアー有りのメリット】
・クリアーが保護膜になるので酸化白ボケはしません。
【クリアー有りのデメリット】
・クリアーと言えども塗膜分僅かな曇りは出ます。
・塗膜の下に水分が混入し、いずれは白錆びが出てきます。
白錆びは、クリアーの下に出来るので、クリアー剥離し、素地をポリッシュ再磨きしなければ落ちません。
【クリアー無しのメリット】
・無垢鏡面光沢その物を表現出来ます。
【クリアー無しのデメリット】
・保護膜が無いので、徐々に酸化白ボケしてきます。
酸化白ボケは市販の艶出剤を使い手磨きで復活しますので、白ボケが気になってきたら手磨きしながら維持していく事になります。
以上のようにポリッシュに対してのクリアー有り無しはどちらも一長一短あります。
今回は鏡面の輝き重視でクリアー無しを選択されましたので、アウターリムをポリッシュ加工でリム完了です。
今回の一番メインのディスクのポリッシュ加工に入ります。
ディスクや1Pホイールの丸ごとポリッシュ加工は、バレル研磨にかける事でポリッシュになりますが、塗装を剥離しただけでそのままバレル研磨にかけても綺麗なポリッシュにはなりません。
バレル研磨投入前に、手磨きによる入念な下地研磨を行う必要があります。
まずは元の塗装(スパッタリングメッキ)を剥離、ブラスト研磨をします。
この後の画像がありませんが、エアーツールを駆使しながら手磨きで下地研磨を施します。
フルポリッシュ加工に費やすトータル時間の内、この下地研磨の段階の作業が大半を占めます。
下地研磨後にバレル粗研磨に投入、最後にバレル仕上げ研磨にかけ、フルポリッシュ完成です。
各工程の作業がしっかり施されていれば一発でここまで光ります。
仕上げはキャンディーブラックにしますが、キャンディーブラックにするのが勿体ない位綺麗に光りました。
キャンディーブラックをパウダーコートします。
焼付けて硬化させ、クリアーをオーバーコートします。
キャンディーブラックもカラークリアーなので、クリアーは必ずしも必要ではありませんが、クリアーをオーバーコートする事により、さらなる光沢感と膜厚感が得られます。
最後にリムとディスクを組付けて完成となります。
ピアスボルトは、代替えでステンレス製新品に交換してあります。