BBSLM21インチホイールのオーバーホール/アンダーディスク組付け
組付けも、ディスクを下から(裏から)組付ける裏組(アンダーディスク)に変更ご希望です。
ディスクの塗装から入ります。
元の塗装を剥離し、ブラスト研磨後にバレル粗研磨にかけ、塗装の下地を作ります。
DSもDBもその物ズバリで表現するには溶剤ウレタン塗装で行いますが、溶剤ウレタン塗装でのBBSでのカラー名称DS、DBと呼ばれるハイパー塗装は、密着性がよろしくない特性があるため、ズバリじゃなくても似た雰囲気でよろしければ、丈夫なパウダーコートでも可能となります。
今回は塗装の強さ重視でパウダーコートでご希望でしたので、ベース1コート目でメッキ調シルバーをパウダーコートします。
焼付けてメッキ調シルバー硬化後、2コート目にスモークダーククリアーをオーバーコートします。
もう一度焼き付けスモークダーククリアー硬化後、3コート目にクリアーをオーバーコート、さらにもう一度焼き付けてディスクのパウダーコートでのDB塗装完了です。
つづいてリムの作業に入ります。
リムも元の塗装を剥離し、回転研磨で塗装の下地を整えます。
インナーはブラックご希望ですので、グロスブラックをパウダーコートします。
焼付けてグロスブラック硬化後に、アウターリムの磨きを行います。
アウターリムは、オリジナルは旋盤ポリッシュのダイヤカットで、同じくダイヤカット仕上げも出来ますが、ダイヤカット面に対してのクリアーは溶剤ウレタン塗装のクリアー塗装になり、パウダーコートクリアーと比べると塗装の強さは劣ります。
回転研磨でのポリッシュ仕上げですと、丈夫なパウダーコートクリアーが使え、今回はクリアーの丈夫さ重視で回転研磨でのダイヤカット似仕上げをご希望されました。
やや磨き目を残しつつのポリッシュにします。
最後にパウダーコートクリアーを丸塗りします。
ピアスボルトは再メッキ加工をしました。
後はアンダーディスクで食組付けて完成です。
ピアスボルト面上面が今度は下面になり、同系モデルのLM-Rはピアスボルトの面が湾曲しているので、旋盤にて平面切削と嵌合を作らなければ裏から組付け出来ませんが、LMの場合は湾曲していないので、必ずしも加工はしなくても組めるには組めます。
加工を施しても施さなくても、本来の組付け方ではありませんので、いずれの場合も保証する事は出来ません。
パッと見の見た目は、ニューモデルのDB-BKBDのように見えますね。
DBはディスクのカラーのダイヤモンドブラック(ハイパーブラック)、BKBDはブラックブライトダイヤカットの略で、インナーリムがブラック、アウターリムがブライトダイヤカットになります。
ブライトダイヤカットは、従来のダイヤカットよりカット目が薄くなるため、従来のダイヤカットの特徴でもある虹色感の輝きはほぼ無くなります。
反面光沢感は強めになるので、イメージ的には、ほんの僅かに磨き目が残っている鏡面ポリッシュ、のような見え方です。
他社メーカーではミラーカットとも呼ばれております。