ロリンザーRSK3を新品同様ダイヤモンドカットO/H修理+PCD加工
古いホイールなので、修理歴があったり、痛みがあったりで、新品同様に綺麗にと言う事で、埼玉県よりフルO/H(オーバーホール)修理のご依頼をいただきました。
3Pなので、分解し、各個別に作業を進めていきます。
まずはインナーリムから作業に入ります。
回転研磨で元の塗装を剥離と当時に素地を整えます。
シルバーをパウダーコート、焼き付けてインナー完成です。
アウターリムはポリッシュにします。
回転研磨後にバフ磨きでポリッシュにし、さらにバレル仕上げ研磨にかけ、綺麗な鏡面ポリッシュにします。
ディスクは表面天面はオリジナルはダイヤモンドカットなので、同じくダイヤモンドカットで仕上げます。
今回PCD112/5を114.3/5にPCD加工ご希望でしたので、先にPCD加工を済ませます。
バックパットが逃げのあるタイプの場合は、今の穴の中心を移動させた位置へテーパーブッシュを圧入する、スライドブッシュと言う方法で加工をしますが、バックパットがフラットのタイプの場合は、今の穴と穴の間に新規で穴を開ける事が出来るので、元の112/5穴も残したままで加工可能です。
今回はバックパットがフラットなので、今の穴と穴の間に新規で114.3/5の穴を開けます。
112/5と114.3/5の10穴マルチになります。
PCD加工後に、元の塗装を剥離し、ウインドウ部分をシルバーでパウダーコートします。
シルバー焼付け硬化後に、表面天面のダイヤモンドカット加工をします。
ダイヤモンドカット加工後のクリアー塗装は、パウダーコートクリアーではなく、溶剤ウレタン塗装のクリアーになります。
センターキャップもダイヤモンドカット加工をします。
通常センターキャップのダイヤモンドカット加工は不可ですが、今回はある程度厚みがあり、固定するための元々のネジ穴もあるので、例外的にダイヤモンドカット加工出来ました。
これで全て作業完了したので、組付けるだけですが、ここで問題発生です。
ディスク外周の裏に裏止めのネジ穴がありますが、分解修理歴あるようで、最初から何本かボルトが無くなっていましたが、案の定ネジ山がつぶれていたり、ネジ穴が斜めになっていたりでこのままでは使えませんので、元々のM7からM8にオーバーサイズでネジ穴を切り直ししました。
固定ボルトもM8の鋼ボルトに交換し、無事組付けも完了です。
今回は、オリジナル感重視でダイヤモンドカット+溶剤クリアー塗装で仕上げましたが、クリアーの強度重視でブラッシュド細目+パウダーコートクリアーの事例は「ロリンザーRSK3の19インチをブラッシュド加工フルオーバーホール」をご覧ください。