ロリンザーRSK3の19インチをブラッシュド加工フルオーバーホール
古いホイールなので、全体的に艶引け、劣化はあるので、全て綺麗にフルオーバーホールご希望で、岩手県よりご依頼いただきました。
完全3Pホイールなので、分解して各部位ごとに作業を進めます。
インナーリムはシルバーに再塗装するので、回転研磨で元の塗装を剥離と同時に下地を整えてからシルバーをパウダーコートします。
アウターリムはポリッシュにするので、元のクリアーを剥離し、回転研磨後にバフ磨きでポリッシュにし、さらにバレル仕上げ研磨にかけ、バフ目の無い鏡面ポリッシュにし、パウダーコートクリアー塗装をします。
ディスクは元々オリジナルは天面が、旋盤切削ポリッシュのダイヤモンドカットになっており、同じくダイヤモンドカット加工も出来ますが、ダイヤモンドカット加工は費用が高くなるのと、クリアー塗装は溶剤クリアー塗装になるため、耐久性はパウダーコートクリアーには劣ります。
ダイヤモンドカットではなく、ブラッシュドにすると、クリアー塗装は丈夫なパウダーコートクリアーが使えるので、今回はクリアーの強さ重視でブラッシュド+パウダーコートクリアーになりました。
元の塗装を剥離し、一旦シルバーでパウダーコートします。
焼き付けてシルバーを硬化させ、天面のシルバーを剥ぎ落しながらブラッシュド加工をします。
今回はブラッシュドにするのが目的ではなく、ダイヤモンドカット代用のブラッシュドなので、通常のブラッシュドよりも細目にします。
センターキャップも同時に行います。
パウダーコートクリアー塗装をします。
センターキャップのオーナメントですが、このタイプのオーナメントは、両面テープで貼り付けてありますが、ガッチリ固着して簡単には剥がれません。
センターキャップとオーナメントの間に隙間もないため、オーナメントは無事に剥がせない事も多く、今回も再使用出来るレベルで剥がせなかったので、作り直します。
丸状にアルミ板を切り出し、表面を僅かに湾曲させるように切削します。
一旦パウダーコートで黒に塗装します。
ロゴをカッティングで製作し、貼り付けます。
溶剤クリアーを塗装し、乾燥後に研いでもう一度クリアーを塗装し、を数回繰り返し、ロゴが樹脂に埋まっているかのように仕上げます。
後は組付けをして完成となります。
今回はクリアーの強度重視でブラッシュド細目+パウダーコートクリアーで仕上げましたが、オリジナル感重視でダイヤモンドカット+溶剤クリアー仕上げの事例は「ロリンザーRSK3を新品同様ダイヤモンドカットO/H修理+PCD加工」でご確認ください。