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希少な古い鋳造ホイールのスーパースターSSRⅢをリバレルフルO/H

2022年6月3日
スパースターSSRⅢの14インチホイールです。

Super Star Racing R-Ⅲと言われたりもしていますが、当時のメーカーカタログを見ると、スーパースターレーシングⅢとなっているので、これが正式名称なのですね。

デザインはスターシャークに似ており、スターシャークは良く入庫しますが、このモデルは滅多に入庫無く、検索してみても多くは出てこないので、SSRの旧車系ホイールの中でも希少性の高いモデルの一つだと思います。

剥離をされた状態ですが、ところどころ残っている塗膜は赤なので、元々も赤だったようで、同じく赤でフルO/H(オーバーホール)と同時に、アウターリムを現状の2.0jから3.5jへ変更ご希望で、愛媛県よりご依頼いただきました。



リバレルリムは基本全て海外発注になり、物により早ければ1ヵ月程で入荷す時もありますが、大概は2〜3ヵ月程かかりますので、先にリバレルリムの発注を済ませ、入荷するまでの間に、他の出来る作業を進めます。

SSR製旧車系ホイールは、アウターリムとインナーリムでディスクをサンドイッチにして溶接されていますので、今回交換するアウターリム側の溶接部分をカットしてアウターリムを切り離します。



ディスクをあらためて綺麗に剥離し、ブラスト研磨で素地を整えます。



古い鋳造なので、いきなりパウダーコート塗装をして200℃で焼くと、間違いなく沸きが出るので、事前に下焼きを行ってから赤をパウダーコートします。

天面はポリッシュにするので、ポリッシュ作業時に手間を省くために、天面のパウダーを吸い取ってから焼付けします。



焼付け硬化後に、インナーリムを回転研磨で切削肌にし、この段階でディスク含めてクリアーをパウダーコートします。



焼き付けてクリアー硬化後に、ディスク天面をポリッシュに加工をします。

ディスク天面ポリッシュ面もクリアー塗膜を付ける場合は、インナーリム切削肌と同時にディスク天面ポリッシュ加工を行い、クリアー塗装をしますが、今回ディスク天面のポリッシュ面はクリアー無しご希望でしたので、この順番になりました。

ホイール製造時は、このポリッシュ面は旋盤切削のポリッシュ、ダイヤカット、ヘアラインと呼ばれるポリッシュですが、今回は旋盤目の無いツル肌ポリッシュご希望でしたので、そのようにしました。




そうこうしているうちにアウターリバレルリム3.5jが入荷です。



アウターリムを組付け、元と同じように溶接をして完成です。

ピアスボルト、ワッシャー、ナットはユーザー様でご用意いただいた物を使っています。

ピアスボルトが12本付いているので、太さM8であれば、溶接をしなくても良いのかな?とも思いますが、このモデルはSSR旧車系ホイールにしては珍しくM6で細いので、溶接は必須と思います。