ポルシェ911ナロー純正フックス15インチホイールをバレル研磨O/H
スポーク天面とリムがポリッシュ、他面はブラックになっており、オリジナル復帰でのフルO/H(オーバーホール)ご希望で、埼玉県よりご依頼いただきました。
リムは回転研磨で比較的容易にポリッシュに出来ますが、スポーク面はバレル研磨でのポリッシュ加工となり、またブラック塗装も入るので、簡単ではありません。
まずはスポーク面をポリッシュにします。
元の塗装を剥離、ブラスト研磨後にエアーツールを使いながら下地研磨を行います。
下地研磨後にバレル粗研磨にかけます。
最後にバレル仕上げ研磨にかけ、ポリッシュにします。
バレル研磨の特性で、一番摩擦が強いリムは、特に下地研磨をしなくてもある程度ポリッシュになります。
先にインナー側をブラックに塗装しますが、この時に表面に顔料が付かないようにスポーク間の窓を塞いでブラックでパウダーコート塗装します。
焼付け硬化後にスポーク表面をマスキングします。
この時の塗装はパウダーコートでは境目のラインが綺麗に出ませんし、普通の溶剤で塗装すると、最後はパウダーコートのクリアーで閉じるので、普通の溶剤塗装ではパウダーコートの焼き温度180℃に耐えられませんので、溶剤ですがパウダーコートと同じポリエステルの材質になる溶剤でブラック塗装をします。
焼付け硬化後にリムをポリッシュ加工をし、バレル仕上げ研磨に軽くかけて全体のポリッシュを整えてから、クリアー丸塗りします。
フックスホイールは、オリジナルは鏡面ポリッシュではなく、鈍目のポリッシュなので、肌感を同じように似せるために、半艶のクリアーにします。
パウダーコートの半艶クリアーをパウダーコートします。
センターキャップもポリッシュし直し、パウダーコートの半艶クリアー塗装です。
焼き付けて完成です。
ポリッシュ面の光沢感ですが、もっと光沢感を消したい場合は半艶クリアーではなく艶消しクリアーにするとさらに光沢感は抑えられますし、ピカピカの鏡面のままにしたい場合は、普通の艶有りクリアーにすると、ピカピカの鏡面ポリッシュのままになります。