SSRケーニッヒ18インチホイールをディスクシルバー塗装+リム交換
今回はディスクのシルバー塗装とリム交換ご希望で、北海道よりご依頼いただきました。
お客様の方で分解されて、ディスクのみお預かりです。
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リバレルリムは納期が1.5〜3ヵ月程、もしくはそれ以上かかりますので、先に発注をし、入荷までに出来る作業を進めておきます。
今回はリムはアウターもインナーも両方新規なので、ディスクの作業を進めます。
まずは元の塗装を剥離、ブラスト処理します。
元々、エアーバルブはインナーリムからL字に立ち上がって、ディスクの外周U字開口部を通るようになっていますが、今回のインナーリムサイズの形状で、インナーリムにはエアーバルブの穴が開けられませんでした。
よって、アウターリムにエアーバルブを付けるのですが、そうなるとディスクのエアーバルブが通るU字開口部が無意味に開口しているだけになるので、溶接で埋める事にしました。
元々は黒く塗りつぶした部分がU字開口になっています。
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これを溶接で埋めて成形します。
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塗装は今回ご希望のシルバーをパウダーコートします。
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一旦焼き付けシルバー硬化後、スポークのロゴ文字を入れます。
スポークロゴ文字は元々はカッティングステッカーで、同じくカッティングステッカー貼り付けでも良いですが、いずれ剥がれる事を想定し、塗装で入れるようにご希望される方が多く、今回も塗装で入れます。
ロゴ文字の文字抜きでシートを作ります。
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元々の位置に貼り、黒で塗装をします。
この時の塗装ですが、最後はパウダーコートクリアーで閉じるので、普通のウレタン塗装ですとパウダーコートの焼き温度200℃には耐えられないので、耐熱性の高い専用の塗装で行います。
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最後にクリアーをパウダーコートです。
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リバレルリムの入荷です。
今回平均より少し長くかかり3ヵ月強程で入荷しました。
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インナーリムは素地無垢で入荷しますので、何かしら塗装は必要で、インナーとしては一番ご希望の多いブラックでパウダーコートします。
脱脂洗浄後にブラックをパウダーコートです。
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アウターリムはバフ磨きの状態で入荷するので、ポリッシュご希望の場合はそのままでも良いと言えば良いのですが、輸入品なので多少の擦れ跡や磨き残しはあるため、自社で磨き直し、綺麗な鏡面ポリッシュにします。
ポリッシュ後のクリアー塗装有無は任意で選択していただけます。
判断基準としては、鏡面の輝き重視はクリアー塗装無し、メンテナンス性重視はクリアー有り、と言う感じになります。
ただし、クリアー塗装無しは保護膜となるクリアー膜が無いので、徐々に酸化により白濁りしてきます。
酸化白濁りはDIY手磨きで解消にはなりますので、定期的にメンテナンスをしながら維持していく必要があります。
一方クリアー塗装有りは、クリアーが保護膜となるので、酸化白濁りはしませんが、鏡面無垢の状態に比べると2割程輝き感が引けます。
また、いずれクリアーの下に水分が混入し、それが白錆となります。
白錆びは、クリアーを剥離し素地を磨かなければ除去になりませんので、DIYでは処理は出来ません。
以上のように、ポリッシュに対するクリアー塗装有無はどちらも一長一短あります。
今回はクリアー無しご希望なので、これで完了です。
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最後に組付けをして完成となります。
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スポークのロゴ文字は塗装で入れてますので、文字の段差もなくプリントのように入ります。
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アウターリムはクリアー無しなので、鏡面感が良くこの映り込みです。
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センターキャップのオーナメントのリングはポリッシュ加工+クリアー塗装にしています。
オーナメントは今回劣化が酷く綺麗な状態には再生不可でした。
オーナメントがベースに薄いゴールドメッキの板があり、その上にKS部分がクリアーになっている5㎜厚程の塩ビプレートが貼ってあります。
表面が曇っているだけであれば、磨きである程度復活しますが、材質その物が曇ってしまっている場合は綺麗にはなりません。
今回は材質その物が曇っている状態でしたので、オーナメントは作業無しです。