BBS RS2 18インチホイールをリム交換19インチ化+ブラッシュド加工
元々はリバースリムで、それをステップリムに交換で19インチ化と、ディスクのブラッシュド加工ご希望で、福岡県よりご依頼いただきました。
リバレルリムの納期は平均3ヶ月程かかりますので、最初にリムを発注しておき、入荷までに出来る作業を進めておきます。
今回リムはアウターもインナーもセットで交換になりますので、ディスクのブラッシュド加工を進めていきます。
いきなりディスクのブラッシュド完成画像ですが、元の塗装を剥離、ブラスト研磨後に、全てフリーハンドでブラッシュド目を入れていきます。
RS2のディスクの形状的にブラッシュドは結構難しい形状です。
ブラッシュドですとスモークやキャンディー系も似合いますが、今回はクリアー仕上げご希望ですので、クリアーをパウダーコートします。
リバレルリム入荷です。
今回は入荷まで4ヶ月程かかりました。
RS2は元々はアウターとインナーが一体の2Pリムで、ピアスボルトも16本しか付いていないので、3Pとして組付けて使用すると、必ずと言って良い程ピアスボルトが折れます。
なので、アウターとインナーを溶接し、理論上アウター/インナー一体の2Pリムと同じにします。
リバレルにおけるリム溶接の可否は、リム交換(リバレル)における注意点<リスクや対応策>にて詳しく解説しておりますので参照下さい。
溶接は、半自動溶接機を使い、リム溶接専用に開発/ワンオフ製造した自動溶接機で行います。
フルデジタルのパルス溶接なので、スパッタ(溶接火花の飛び散り)もほぼなく、溶接跡もメーカー製造での溶接跡と同等、それ以上に綺麗に仕上がります。
インナーリムはブラックにするので、一旦ブラックでパウダーコートします。
焼き付けてブラック硬化後に、アウターリムを鏡面ポリッシュに仕上げます。
ポリッシュ後のクリアー塗装有無は任意で選択していただけます。
判断基準としては、鏡面の輝き重視はクリアー塗装無し、メンテナンス性重視はクリアー有り、と言う感じになります。
ただし、クリアー塗装無しは保護膜(クリアー膜)が無いので、徐々に酸化により白濁りしてきます。
酸化白濁りはDIY手磨きで解消にはなりますが、定期的にメンテナンスをしながら維持していく必要があります。
一方クリアー塗装有りは、クリアーが保護膜となるので、酸化白濁りはしませんが、鏡面無垢の状態に比べると2割程輝き感が引けます。
また、いずれクリアーの下に水分が混入し、それが白錆となります。
白錆は、クリアーを剥離し素地を磨かなければ除去になりませんので、DIY処理は出来ません。
以上のように、ポリッシュに対するクリアー塗装有無はどちらも一長一短あります。
今回はクリアー塗装ご希望でしたので、クリアーをパウダーコートします。
後は組付けをして完成となります。
2Pから3Pになる事で、元々のピアスボルトは長さが足りなくなりますので、汎用の3P用ロングピアスに交換しています。