カールソン2/5を18→19インチ化リバレル加工+ディスクハイパー塗装
現状オリジナルは、リバースリムの18インチ、これをステップリムに交換で19インチ化リバレル加工と、ディスクの色変え塗装ご希望で、北海道よりご依頼いただきました。
リバレルリムは納期が3ヶ月程度かかりますので、先に発注を済ませ、入荷までの間で他の出来る作業を進めていきますが、今回はリムはアウターもインナーも両方交換、ディスクもリムとのフィッティングで加工が必要のため、塗装剥離だけを済ませ、リムの入荷を待ちます。
今回も3ヶ月程でリバレルリム入荷しました。
リバレルリムの各インチの原型の寸法は決まっていて、物によってはディスク外径を切削しなければリバレルリムに入らない物も少なくなく、今回のカールソン2/5もディスク外径を削る必要のあるタイプでした。
旋盤で少し削ってリムに入れてみて、を何度か繰り返します。
リムとディスクの隙間はギリギリ過ぎてもダメ、隙間が有り過ぎてもダメなので、こればかりは経験で得た感覚で行います。
ディスク外径切削後に塗装に入ります。
カラーのご希望としては、BBSで言うところのDB(ダイヤモンドブラック)、つまりハイパーブラックがご希望で、ハイパーカラーの場合は、その感じズバリ表現するには溶剤塗装(ウレタン塗装)になりますが、ハイパー塗装は密着性が乏しいと言う特性もありますので、今回は、パウダーコートで表現する事にしました。
パウダーコートでの表現の場合は、ハイパー塗装その物ズバリなく、あくまで似た雰囲気と言う事になります。
1コート目にメッキ調高輝度シルバーをパウダーコートします。
焼き付けメッキ調高輝度シルバー硬化後にスモーククリアーをパウダーコートします。
もう一度焼き付けスモーククリアー硬化後にクリアーをオーバーコート、さらにもう一度焼き付けて完了です。
次にリムを組み立てていきます。
元々はアウター/インナーが一体の2Pリムで、リバレルにより3P化ともなります。
2P→3P化の場合、インナー側がディスク勘合にかからなくなるため、溶接にした方が良いです。
ディスクの裏面には勘合と言って、リムが引っ掛かる段差があり、ここにリムが引っ掛かる事でズレなくなりセンターも出ます。
元々は2Pリムなので、勘合に引っ掛かるリムは1枚分の厚みです。
リバレルにより3Pとなると、アウター+インナーになり2枚分になります。
そうすると、元々は勘合の高さがリム1枚分が引っ掛かる高さしかないため、3Pになり2枚分となると、インナーリムが引っ掛からなくなります。
こうなると、インナーリムはピアスボルトだけで固定される事になるので、不可に耐えられずに折れる事が多いです。
特に今回はピアスボルトが19本しかないタイプなので、これでは持ちません。
なので、こういう場合はアウターリムとインナーリムを溶接し、構造上2Pリムと同じ条件にする事で、ピアスボルトの折れの可能性がかなり少なくなります。
リムとディスクを借り組し、専用の自動溶接機で溶接をします。
TIGでの手溶接ですと、溶接している時間もかなり長く、溶接跡も不均一になりますが、自動溶接機で行うと、極短時間で済む上に溶接跡も均一で綺麗に仕上がります。
後はリムを仕上げていきます。
インナーはシルバーにするので、まずはインナー側をシルバーでパウダーコートします。
焼き付けシルバー硬化後にアウター側を磨きを掛けて鏡面ポリッシュへ加工し、クリアーは丸ごと塗装します。
リムとディスクを組付けし完成となります。
3Pになる事で元々のピアスボルトでは長さが足りなくなりますので、社外汎用のロングピアスボルトに交換しています。