BBS LM新品21インチをリバレル+ディスクをブラックメッキ仕様へ
リム交換リバレル前提で新品を発注し、ディスクだけを使ってご希望の太さ、オフセットになるようにリム交換リバレルと言う何とも羨ましいご希望で兵庫県よりご依頼いただきました。
オフセット出しは、ディスクのハブ高さと組み合わせるアウターリム/インナーリムサイズとの兼ね合いで決まりますので、分解してディスク単体に、ハブ高さを計測し、ご希望太さになるリムサイズの中で、アウターリム/インナーリムの太さを増減させながらご希望オフセットに一番近くなるリムサイズの組み合わせを算出します。
リムサイズが決まり次第リバレルリムを発注します。
LMは元々は、アウター/インナーが一体の2Pリムですが、リム交換リバレルする事により2P改3P化ともなります。
ディスクをリムにセットした時に、センターが出て且つズレないように、リムとディスクがピッタリ合うようにディスクの裏にリムが引っ掛かるようになっている勘合と言う段差があります。
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純正はアウター/インナー一体でリムは1枚分の厚みなので1枚分が引っ掛かるようになっています。
これが、2P改3P化になる事でリムが2枚重なるので、インナーリムは勘合に引っ掛からなくなります。
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となると、インナーリムはピアスボルトだけで固定される事になり、LMの場合はピアスボルトも20本と少ないので、かなり怪しくなります。
なので、当社ではアウターとインナーを溶接し、理論上2Pリムと同じような感じになるようにしています。
溶接は、リム溶接専用の自動溶接機で行いますので、溶接ビードも均一で綺麗です。
リムの仕上げは、インナーブラックご希望なので、ブラックでパウダーコートします。
焼き付け硬化後にアウターを鏡面ポリッシュに磨きを入れ、最後にクリアーを丸ごとパウダーコートします。
ディスクは、BBSで言うBKM、つまりブラックベースのスパッタリングメッキにします。
スパッタリングメッキは下地がグレーでシルバーメッキ、下地がブラックでブラックメッキになります。
スパッタリングメッキは専門工場へ外注になりますので、剥離と下処理だけを済ませてスパッタリング工場へ依頼します。
約2ヶ月程度かかりスパッタリングメッキから戻り、後はリムと組付けをして完成となります。
組付けのさい、2Pから3Pになる事で元々のピアスボルトでは長さが足りなくなりますので、3P用のロングピアスに交換をする必要があります。
ディスクメッキ仕様はアニバーサリーモデルで、BBSのカラー名で言うところのBKM-SLDとして販売されていました。
BKM=ブラックメッキ、SLD=シルバーダイヤカットです。
シルバーダイヤカットは、インナーリムはシルバーでアウターリムはダイヤカットと言う意味です。
アニバーサリーのディスクメッキ仕様のBKM-SLDは、インナーがシルバーでアウターがダイヤカット、となりますが、今回はBKM-BKBDとなります。
BKBDは、インナーがブラックでアウターがブライトダイヤカットと言う意味です。
ブライトダイヤカットは通常のダイヤカットよりも鏡面ポリッシュ寄りの肌で、ほぼカット目は感じませんので、今回はそんな雰囲気に近づけるためにアウターは鏡面にしております。