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溶剤上塗り修理ホイールのタイヤチェンジャー脱着時リスクについて

2025年6月28日
タイヤチェンジャーには、インナーリムを4つの爪でチャックするチャック式と、センターハブをコーンで固定するセンターロック式があります。


今はまだチャック式の方が多いと思いますが、センターロック式も増えてきており、併用されているショップさんも多いと思います。

輸入車ディーラーでは、センターロック式が指定チェンジャーとなっているディーラーもあります。

チャック式は良い点も悪い点も皆様熟知されていると思いますので、センターロック式でのタイヤ脱着時についてまとめてみました。

センターロック式チェンジャーの良い点


チャック式では人がタイヤレバーを使ってビードを上げる時にリムに傷を付けやすいのが一番の懸念材料ですが、センターロック式はその役割を機械が行うレバーレスになっている物が多く、人がタイヤレバーを使う必要が無く、リムに傷を付けるリスクが無い事が一番の魅力です。

センターロック式チャンジャーの悪い点


センターハブを専用コーンで固定するため、ターンテーブルに4つの爪で固定されるチャック式と違い、外周が支えられていないため、ヨレる力がセンターコーン一点集中にかかり、コーンでハブ周りをコジる感じになり、ハブ周りに傷が入ったり塗装が剥がれたりするリスクがある。

また、ヨレる事でアームとリムとの隙間が狭くなるタイミングがあり、場合によってはアームがリムに接触してリムに傷が入るリスクがある。

修理塗装歴無し、新品ホイールでもこれが原因で傷が付いた、塗装が剥がれたから修理を、と言う依頼もあるくらいです。

溶剤上塗り修理したホイールへのタイヤ脱着時リスク理由


4本色変え・リメイク・カスタム等の場合は塗装はパウダーコート(粉体塗装)で行うので、傷や剥がれはほぼ無縁ですが、修理・補修でディスク面の塗装を行う場合は、元の塗装に溶剤ウレタン塗装上塗りとなるため、元々の塗装に比べると密着度はどうしても劣ります。

劣ると言っても実用では問題無く、チャック式チェンジャーでのタイヤ脱着も問題ありませんが、センターロック式チェンジャーの場合では「センターロック式の悪い点」でも説明の通り、コーンでコジられる力には流石に耐えられない物も中にはありますので、センターハブ周りの傷・塗装剥がれに繋がるリスクが高まります。

傷や塗装剥がれを避ける対応策


センターロック式には、リバースホイールをセットする時に使うリバース用アダプターと言う物が付属しています。

リバースホイールセット時だけではなく、センターハブ穴の際からスポークが立ち上がっていて、コーンを入れると穴に到達する前にスポークに当たってしまうデザインの場合にもこのアダプターを使います。


リバース用アダプターを表に装着し、それをコーンで固定します。


こうする事でホイールに直にコーンが当たらなくなるのでリスクは無くなります。

純正ホイール以外触る機会が少ないディーラーさん等では、このアダプターを使った事がない、もしくはこのアダプターの存在自体を知らない、と言う方も少なくないかもしれませんが、変則的な物にも対処出来るような付属品は付いています。

当社の場合ですと、僅かなリスクも避けたいので、修理/再塗装品はもちろん、新品ホイールでも基本センターコーンは使わずにこの方式で行っております。

総括


結論的にはチャック式チェンジャーで行うが一番間違いありません。

が、全ての業者さんが両タイプ併用されている訳ではなく、当社含めセンターロック式のみと言う業者さんも少なくありません。

従来型のチャック式は人がレバーを使いビードを上げるため、リムに傷を付けてしまうリスクも高く、作業する人の腕に左右されますが、センターロック式はそれを機械が行うので、リムへのリスクはほぼ皆無になります。

機械の操作さえ覚えれば、作業する人の腕の良し悪しを選ばない万能型と言えるので、複数人が作業を行う環境下に置いては重宝される方式ではあると思います。

一方、上記のように100%完全と言う事でも無く、センターロック式での脱着時の傷や塗装剥がれに関しても、現時点では極少数で稀と言えますが、これからセンターロック式の普及が増えていく中では、徐々に浮き彫りなってくるであろう事案とも想像します。

どんな機械であっても問題はある物で、それらに直面した時、扱う人の知恵と腕が重要になってくるのかと思います。