バイク用マルケジーニマグネシウムホイール 腐食発生でオーバーホール再塗装
マグネシウムはとにかく腐食に弱い材質で、使用環境や手入れの良し悪しの影響もありますが、良い状態を長く維持するのは困難な材質です。
特に、溶剤塗装(ウレタン塗装)歴のある物は、早期に必ず腐食が発生してきます。
今回のホイールも溶剤塗装を上塗りされており、やはり当然のように腐食による塗膜のチヂミが出てきているため、腐食発生のリスクの少ないパウダーコートでの再塗装ご希望で、福島県からご依頼いただきました。
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◉現在の塗装の剥離
マグネシウムの場合は他金属のように、剥離剤などの溶剤で剥離すると、マグネシウム素地を溶かすように浸食されるので、溶剤での剥離は厳禁です。
よって、マグネシウム専用の剥離のために、専門の剥離工場へ外注しての剥離となります。
外注でのマグネシウム専用剥離から戻って来た状態です。
素地にやや浸食はある物の、状態としては比較的マシな状態でした。
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◉下地研磨からベースコート塗装
剥離から戻って来た後は、自社にて素地の腐食除去研磨、下地処理を施します。
アルミですと、この状態から普通に塗装に入りますが、マグネシウムの場合は念のために化成処理を施します。
化成処理液を浸水状態になるようにホイールへ吹き付け、数分放置後にエアーブローで乾燥させます。そうすると、表面にシランカップリング酸化被膜が形成されます。
化成処理後にベースコートとなるドライプロテクターをパウダーコートです。
パウダーコートは分厚く丈夫な塗膜なので、ベースコート無しに、いきなりカラー塗装でも良いのですが、一応念には念を入れてベースコートを塗装します。
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◉ホワイト塗装
ベースコートを焼き付けて一旦硬化させてから、ホワイトをパウダーコートします。
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◉もう一度焼き付けて完成
パウダーコートは粉末を電着させる塗装ですので、あまり細かいマスキングには不向きですが、バイクホイールの場合はハブ周辺のマスキングは必ず必要になるので、ちょっと手間がかかります。
マグネシウムと言う材質を考えると、こういう箇所も塗膜を付けて保護をし、素地を出したくありませんが、ここだけは仕方がありません。
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今回は、まだ腐食浸食が軽傷でしたので、ほぼ不具合無く仕上がりも上々でしたが、状態によっては沸きや染みが出たりする事もマグネシウムの場合はよくあります。
仕上がりは、元々の状態に良し悪しに大きく影響されるので、どんな物でも良く仕上がる保証は出来ません。
また、施工時は特に不具合なく仕上がっても、その後いつ腐食が再発してくるのかの予想も難しい材質ですので、マグネシウムのオーバーホール、再塗装は何かとリスクも伴う施工となります。
当社での施工が必ずしも正解とは限りませんが、マグネシウムに一番危害を与えるであろう溶剤系は一切使用しない方法で行うようにしております。
詳しい情報は『マグネシウムホイールの【修理、塗装】』ページにて参照下さい。