酷く変形したハイエースのリアゲートロック箇所周辺を無理矢理修正
札幌市では2月の最高気温記録となる13.9℃を観測するなど急激な雪解けが進んでいた矢先に、今シーズン一番のドカ雪が降ったことでザクザク路面が生まれ、タイヤの埋まる車が続出しましたが、、、その埋まっている車を救助しようとした際に、リア周りを破損してしまったようです。
ご来店時は、室内側からベルトで閉じないリアゲートの開きを押さえている状態でした。
このように酷く変形・破損してしまった原因は、リアゲートをロックする金具部分で牽引した為のようです。
確かに見た感じが何となく引っ掛けられるような雰囲気はありますが・・・この金具部分で1トン以上の車両を引っ張るような行為は絶対にNGです。
ちなみに、200系ハイエースはフロント側(フロントバンパー部分)にしか牽引フックを装着する場所がありません。
オーナーさんのご要望は、『引っ張られて変形・破損したリア箇所を、ハンマーで叩いて押し込むように修正して、リアゲートが閉まるようになればいい』という事です。
そう簡単には修正できませんが・・・オーナーさんと打ち合わせした結果、今回に限り、ご希望内容での修理ご依頼を承りました。
まずは、リアバンパーを一旦取り外して、変形・破損している箇所を大ハンマーで叩いてみるも・・・部分的に(上側だけが)開いてしまっていることで叩く力が逃げてしまうのと、ロック金具の裏側には補強材が入っているため固くて、修正できる気配は全くありません。。。
その為、開いてしまっている箇所は部分溶接して、室内側のフレームを引っ張り、車両後方側からもフレーム修正機のタワーとチェーンブロックで引っ張るなど試行錯誤した上で、3種のハンマーを使い分けて叩きます。
少し形を戻すことができてきたら、また溶接し、繰り返し地道に修正していきます。
ここまでしてようやく元の形に何となく修正することができましたので、新しいロック金具を取り付けます。
新しいロック金具を仮付けして、リアゲートの開閉動作確認をしながら位置調整し、取り付けます。
最後に、変形したリアバンパーを無理矢理組み付けます。
リアゲートを開けると修正した箇所は叩いた痕でボコボコですが、リアゲートを閉めた際の見た目(外観)はかなり良い感じで仕上がりました。
施工依頼ありがとうございました。