タイヤショベル用マルチプラウの曲がりと応急対応について
今回お客様からご依頼をいただき、マルチプラウ用エッジをセンターエッジと両サイドエッジのご注文をいただきました。
このご注文についてはリピート注文で前回は約3年前にご依頼をいただき、摩耗したので再度ご注文をいただいたという経緯です。
取付機械も前回と変わっていない事から、発送までスムーズにお届けすることができました。
ただ、今回お客様にて交換をした際に装着後のセンターエッジ部分だけが少し、上に上がっており、平らな地面にマルチプラウを置いた際にセンターエッジが地面より約15mm程浮いてしまっているという連絡が入りました。
この状況から考えられるのは
・取付機械が変更
・エッジ自体の製造上のサイズ間違い
・エッジの発送間違い
上記の3点がもっとも考えやすい原因です。
お客様から状況写真をいただき、色々と確認をしたところ上記3点の原因ではありませんでした。
取付機種の変更はなく、送られたエッジも製造図面の通りです。
あちこちの方に知恵を借りながら調べていったところ高い可能性での原因が浮かびお客様にも理解を得られました。
今回の状況の原因は長年使用し続けたプラウ両サイドエッジの曲がりの可能性が非常に高いと考えられます。
マルチプラウはその使用性質上、雪などで道路縁石やアスファルト等の突起等が隠れててしまっているケースは多く、ぶつかってから気付く、というケースも少なくありません。
そのような衝撃はプラウを徐々に変形させてしまうという事態を発生させます。
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お客様と協議し、今後の使用を考慮し現在応急対応とはなりますがマルチプラウとセンターエッジの間にスペーサーを溶接し、空いてしまう隙間を埋める方法を進めています。
本来はサイドエッジ全体の曲線を修正するのが本来の修理方法となりますが、おそらくは高額修理が予測される事、タイヤショベルをはじめとしたマルチプラウの使用年数も考慮し簡易的ではあるますがスペーサー処置が妥当と判断しました。
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今回は購入されたお客様の「少しの違和感」から問題が発覚しましたが、ご購入履歴がわかることで非常に早く原因に辿り着く事ができました。
エッジ以外の部品でも取付時に違和感が感じられる際はお気軽にご相談ください。