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建機アタッチメントトラブルを未然に防ぐための油圧・油量の基礎知識

2019年7月12日
当社で販売をしている建機アタッチメントには、油圧配管付きのバックホウから送られる作動油で、開閉や旋回動作をするものが多くあります。

建機アタッチメントには、それぞれのアタッチメントに適した油圧・油量が決められています。

この決められた油圧・油量に『達しない』または『作動油を過度に送ってしまう』と、アタッチメントの『性能が十分に発揮できない』どころか、場合によっては『油圧モーターを破損させてしまう』ケースがあります。

そのような事にならないよう、今回は、油圧・油量の基本的な知識をご紹介いたします。


▼油圧モーターイメージ(写真は、「グラップル旋回用油圧モーター」です。)



油圧とは … バックホウから送られる作動油にかかっている圧力の数値になります。

単位は、「MPa(メガパスカル)」「kgf/cm2(キロ)」「bar(バー、バール)」で表記されます。

※「1MPa」=「10.1972kgf/cm2」=「10.1972bar」

数値の高さは、アタッチメント動作の “力” に比例します。



油量とは … バックホウから送られる作動油の量になります。

単位は、「L(ℓ)/min」で表記されます。

数値の高さは、アタッチメント動作の “速さ” に比例します。



原則的に、アタッチメントは “受け身” となりますので、バックホウに送られる作動油がなければ動作しません。

アタッチメントをバックホウに繋いでみたが『動かない』『動きが鈍い(性能が十分に発揮できない)』などの状況の多くは、バックホウ側の油圧出力が十分でない事がほとんどです。

『動かない』『動きが鈍い』という事で、現場にバックホウメーカーのメカニックを呼んだ所、『油圧出力の調整をしたら、きちんと動き出した』という事例は本当に多くあります。

当社に寄せられる建機アタッチメントトラブルのご連絡も、ほとんどがこの事例となります。

このような事例を作ってしまうのは、油圧・油量に関するぼんやりとしたイメージによるものと思います。


では、どのようにトラブルを解消できるのか?


1番の解決策は、「お持ちのバックホウの、油圧出力数値を把握する」事です。

これだけで、建機アタッチメントトラブルの大半は未然に防ぐことができます。=現場および作業をスムーズに遂行できる、という事につながります。



今回ご紹介した油圧・油量の情報は、ほんの触りです。

『建機アタッチメントを購入したいが、油圧・油量の基本的な知識だけでは、トラブルが発生してしまわないか(正常に動作するか)不安だ』という方は、お気軽にご相談ください。