同一アタッチメントをクラス違いの油圧ショベル(バックホウ)に兼用出来ないものか?
その中で最近増えてきているのは、『同一のアタッチメントを、クラスの違う取り付け油圧ショベル(バックホウ)に兼用出来ないものか?』という内容のご相談です。
確かに、高額のアタッチメントになればなるほど、所有の油圧ショベル(バックホウ)を変えても使用する事が出来れば、優位性や回転率が上がるので、会社にとっては大きな武器となります。
現に、当社で販売しているアタッチメントでも、0.4〜0.7m3クラスを「兼用出来るもの」「兼用出来ないもの」があります。
アタッチメントによって、何故このような「兼用出来る」「兼用出来ない」という “差” が生まれるのか?
これは、取り付け油圧ショベル(バックホウ)に対するアタッチメントの適正装着において、いくつかの判断基準をクリア出来るか否かによるものとなります。
その判断基準は、大きく3点に分かれます。
判断基準 1.アタッチメントの重量
アタッチメントの重量は、取り付け油圧ショベル(バックホウ)の機体重量に対して5〜10%前後が理想となり、兼用出来るか否かの判断基準要素となります。
この割合が増えて重くなると、取り付け油圧ショベル(バックホウ)の重心がずれ、転倒などの事故につながります。
【例】0.7m3用鉄骨カッター「重量:2.2t」を、0.4m3クラスの油圧ショベル(バックホウ)「重量:12t」に装着した場合
→ 転倒はせずに、アームを動かせる範囲は小さくなります。
判断基準 2.必要油圧・油量設定値
取り付け油圧ショベル(バックホウ)側から送られてくる油圧で動作するアタッチメントの場合、油圧・油量の関係で、十分な性能を発揮できないケースがあります。
【例】0.7m3用の小割圧砕機を、0.4m3クラスの油圧ショベル(バックホウ)に装着した場合
→ 油圧ショベル(バックホウ)側の出力が不足し、コンクリート塊の破砕が出来ないという事があります。
判断基準 3.アタッチメント装着時の動作範囲
アタッチメントのブラケット及び、ピン間距離やシリンダーストロークの関係で、アタッチメントを正常動作可能な位置まで動かす事が可能か否か。
厳密には、上記3点以外にも判断基準となる点はありますが、最低でも上記3点をクリアしなければ、アタッチメントとしての性能を十分に発揮出来ている状態とは言えません。
ただ、上記3点を理解して正しい使い方をする事が出来れば、クラス違いのアタッチメントも使用する事が出来るかもしれません。
当社でも可能な限りのアドバイスをさせて頂きますので、お気軽にご相談下さい。